毎日30万個以上の卵を出荷!地域の食卓を支える「GPセンター」 | どっこいしょニッポン

毎日30万個以上の卵を出荷!地域の食卓を支える「GPセンター」

このページを印刷する

スーパーに整然と並ぶ卵パック。見慣れた光景ですが、ほぼ同じ大きさの卵がきれいに収まっているのを不思議に思ったことはありませんか?

卵はその重さに応じてSSサイズからLLサイズまで6種類の規格に分かれていて、規格ごとの許容範囲は、卵1個あたりわずか6グラム。1個ずつはかりに掛けるわけにもいかないはず。一体どうやって出荷しているのでしょうか。

 

卵はそのままじゃ出荷できない?「6g」でより分ける技術はGPセンターにあり

倉持産業株式会社の卵

茨城県常総市に本社を構える倉持産業株式会社では、毎日、自社養鶏場の分だけでもおよそ30万個、提携農家さんからの分をあわせると、なんと約120万個もの卵を出荷しています。それを可能にしているのが自社の養鶏農場内に建てられたGPセンターと呼ばれる建物です。

GPとは「Grading(格付け)」と「Packing(包装)」の頭文字をとったもので、一般には洗卵選別包装施設とも呼ばれます。養鶏場からベルトコンベアーにのって運ばれてくる卵を洗浄し、それぞれの大きさごとに選別してパッキングしています。

 

出荷されるまで卵をみつめ続ける「人の目」と「機械の目」

倉持産業の工場長の折笠敬三さん

GPセンターを案内していただいたのは、工場長の折笠敬三さん。まずは靴を消毒し、スリッパに履き替え、次に白衣、マスク、帽子が手渡されます。

手指の洗浄・消毒中の倉持産業の折笠さん

衛生管理に対する意識の高さは相当なもの。たとえば建物に入ってすぐの壁には手指の洗浄・消毒の方法が工程ごとに貼りだされており、その数は11枚にもなります。

倉持産業の鶏舎から運ばれてきた卵

鶏舎から運ばれてきた卵は、まず人の目でより分けられます。

倉持産業の工場で並べられた卵

このとき、「明らかな傷や割れがないか」などをチェックしますが、実は人の手が卵に触れるのはここまで。あとは購入されたお客さんが触るまで、商品となる卵に人の手が触れることは一切ありません。

倉持産業の工場の別室に運ばれる卵

その後、卵は別室に運ばれて消毒、洗浄、乾燥。

倉持産業の工場の汚卵検知器

さらに、人の目では見つけられなかった汚れやヒビを細かく検知するセンサーを通り抜けていきます。

倉持産業にある卵の中を検査する装置

驚いたのは卵の中まで検査する装置があること。

「卵にはときおり“血卵”や“ミートスポット”といって、少量の血や組織片が混ざることがあります。特に赤玉の卵には入りやすい。食べても特に問題はないのですが、法律では“食用不適卵”といってお菓子やパンなどの加工材料には使えないことになっているんです。そのためうちでは出荷していません。」と、折笠工場長。

倉持産業の検査を通り抜けた卵

こうした数々の検査を通り抜けた後、計量へ。

倉持産業で重さごとに分ける卵

そして、重さごとにパッキングされて……

賞味期限表示のシールを貼る倉持産業の卵

賞味期限表示のシールを貼られて、ようやく商品としての卵になります。

倉持産業のスタッフが目視でチェック

最後にもう一度、人間の目でチェック。

こうして徹底した検査を経て残った卵だけがパッキングされ、晴れて出荷となります。

 

顧客ニーズに応えられるのは、農場とGPセンターが同敷地内にあるからこそ

綺麗な卵

卵のラベルをよくみると、それぞれ商品名や包装が違っています。倉持産業では、契約しているお客さんのニーズに合わせて卵に含まれる成分を変えているのだとか。

「たとえばご契約頂いているスーパーから『特定のビタミンを強化した卵を売りたい』という要望を受けることがあります。鶏が食べる餌の配合成分を変えることで、卵に含まれる栄養素を変えることができるんです。」

こう話すのは養鶏農場長の方。

 

製菓原料としての卵にはもう一つ大事な役目があります。

「それはね、黄身の色です。黄身が薄ければ、当然製品の出来上がりも色が薄くなります。かといって濃ければいいってわけでもない。お客様の要望どおりの色になるよう、飼料の成分を微調整しなければいけません。」

飼料には自然原料を使用するため、色にしても栄養素にしても思った通りの結果をだすのは、とても難しいとのこと。

このように、農場とGPセンターが同じ敷地内にあるからこそ、お客様のニーズに迅速に応えることができる倉持産業。卵を運ぶ手間も省けるので省エネにも貢献しているそうです。

倉持産業株式会社の入口

→「倉持産業」のその他の記事はこちらから

倉持産業株式会社

〒303-0044 茨城県常総市菅生町683-1
【TEL】0297-27-1131(代)
【FAX】0297-27-1314

この記事を書いた人田村淳史

1978年鹿児島県生まれ。雑誌編集者、スタジオカメラマンを経てフリーに。 上記のほか写真館や総合病院、福祉施設、デザイン会社などに勤務した経歴を活かし、 取材カメラマンとして多方面にわたる撮影、ライティングを行う。 (編集プロダクション studio woofoo by GMO)  

この記事が気に入ったら
いいねしよう!

新着記事をfacebookでお届けします

関連記事