畜産を学ぶ

目指すは、南信州地鶏のブランド化。 地元高校生ロックフェスでついに販売へ!

高校 中部
  • #ハイテク
  • #六次化
" alt="">

高校図書館から発信するフリーマガジンch FILESと「どっこいしょニッポン」のコラボ企画、今月は「焼肉日本一の街」と言われる長野県飯田市にある下伊那農業高校で畜産を学ぶアグリ研究班畜産部を取材してきました!

“南信州の救世主”信州黄金シャモプロジェクト

部活動の一環として、動物たちの世話をしている長野県下伊那農業高校「アグリ研究班畜産部」のメンバーは10名。朝は7時半頃から牛舎や鶏舎の掃除や牛のブラッシング、牧草集め、鶏の卵を拾うなど、動物たちのお世話。放課後にはその他にプロジェクト発表のための活動も行っています。

7月に行われた第70回長野県学校農業クラブ県大会では、飯田市のブランド品を確立するべく彼らが行っている「信州黄金シャモプロジェクト」を発表。地域に根差した活動が認められ、最優秀賞を受賞。次は8月22日・23日に長野県(松本市)で開催される北信越ブロック大会が控えています。

信州黄金シャモは「うまみ・風味・歯ごたえ」の3拍子揃った自慢の地鶏ですが、飼育を手掛ける農家がまだ少ないのが現状。購入されるお肉が少ないため販売ルートが確立されず、飼育者が増えない…これが悪循環になっています。そこで、農家さんに安心して育ててもらえる環境を作るために、買ってくれるお客さんを増やしてこのブランド名が広げようと、高校で育てた信州黄金シャモで、地元の加工場と連携し、率先してシャモハムを開発。今年3月に商品化が実現し、販売ルートの開拓を行っています。

そんなシャモハムを今年は飯田市で毎年行われている音楽と焼肉を楽しめる「焼來肉ロックフェス」で販売することに。(昨年は試作途中だったため、試食をしてもらってアンケートを実施)飯田市は、高校生の打ち上げも必ず学校近くの焼肉屋で行われほど、人口1万人当たりの焼肉店舗数が日本一の「焼肉の街」なのです。

「焼來肉ロックフェス」前日 7月19日
翌日のフェスに向けて
放課後、200食のシャモハムを準備!

フェス前日は、顧問の先生の運転する車に乗って30分ほどの場所にある、シャモハムを一緒に開発・製造してくださっている地元企業の「さんさんファーム」さんで、販売するシャモハムの加工を行います。

とろけるような舌触りを体験してもらうため、2mmの薄さにスライスしたシャモハムをパックに詰めていきます。

次は大きな専用の機械に並べて、次々と真空パックに。はじめは恐る恐るだった手も、だんだんと手際がよくなり、スピードが上がります。

仕上げにラベルを貼ったら立派な商品の出来上がり! このラベルのイラストも部員が描いたものなんです!

200食が完成し、最後は余った破片や鶏皮を香ばしく焼いて、つまみぐい! ジュワっと広がる旨味が堪りません! みんなが笑顔になる瞬間です(笑)

「焼來肉ロックフェス」当日
7月20日(@野底山森林公園)
信州黄金シャモのとろける味に
「美味しい!」とファン、続々!

雨の天気予報もかろうじて持ちこたえ、フェス当日を迎えました。

下農のメンバーたちは朝早くから準備を開始。

会場のフードエリアには、「日本一の焼肉の街」を堪能してもらうために地元の味を届けるテントが並び、カシラやマトン、黒ミノ、南信州牛などが1人前ずつ楽しめる「手ぶら焼肉」のコーナーも設置されています。

いよいよフェスがスタート!

大自然にロックの音が鳴り響きます。

緊張しながらも「いらっしゃいませ~」とお客さんに声をかける部員たち。
目指すは200食完売! お客さんも地元の味を楽しみに来られています。

顧問の塚田先生が、去年アンケートを実施した時に最前列に並んでくれていたお客さんを発見! 「覚えててくれたんですか!?」とお互いに再会を喜ぶおふたり。たくさん買って、お友達にもシャモハムを宣伝してくださいました!

その後も昨年試食してくださったお客さんにたくさん再会しました。こちらは商品化をとても喜んで、何度も買いに来てくださったロック大好きなお姉さん。「頑張ってね!」の声が嬉しい! シャモハムリピーター、続々です!

全国から集まるフェスのお客さんとの出会いも喜びのひとつ。「信州黄金シャモ」のことを話すと、皆さん高校生の活動に興味を持ってくださいます。そして、夕方からラストスパートをかけ、ついに200食を完売しました!

ボランティアで参加していた下農の生徒会の皆さんにも遭遇。
「焼肉の街で俺は生まれた。」と書かれたボランティアTシャツもインパクト最高です!

信州黄金シャモとは?

長野県畜産試験場が平成18年に開発した地鶏。
「うまみ・風味・歯ごたえ」が揃い、
旨味成分の「オレイン酸」を多く含み、とてもヘルシー。

黄金に輝く焼き色から、料理評論家の服部幸應先生が名付けたのだとか。
通常のブロイラーの2~3倍の期間(120日)をかけ、広い鶏舎で育てられています。

取材を終えて

都内から5時間ほどかかり、“陸の孤島”と呼ばれる長野県飯田市。
人口当たりの焼肉屋の店舗数が日本一ということで地元の方々が街おこしを兼ねて開催を始めた「焼來肉ロックフェス」では、昨年も参加していたノリノリのロック好きなお姉さんお兄さんたちが昨年のシャモハム試食を覚えていてくれて、商品化できたことを一緒に喜んでくれました。
「ファンだよ~!」と言ってたくさん買ってお友だちにも宣伝してくれる…そんな光景がとても素敵でした。2027年に予定されているリニア中央新幹線が通れば、飯田と東京は40分の距離になるそうです。
「信州黄金シャモ」が下農高校みんなの手で、全国に広まりますように。