【愛知県知多市】牛と牧場に根ざした診療所、「知多大動物病院」のチームワーク | どっこいしょニッポン

【愛知県知多市】牛と牧場に根ざした診療所、「知多大動物病院」のチームワーク

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 チームワークを重視した運営が特徴的な、愛知県半田市の知多大動物病院。

半田本院・富士分院・飛騨分院・三重分院の4箇所で40名以上の従業員を抱え、2万頭以上の牛を管理・飼養する、業界でも最大級の動物病院です。

 

知多大動物病院看板

知多大動物病院は組織だてられ、獣医部門・繁殖部門・ET部門・削蹄部門・TMR作製部門で構成されているのが特徴です。

大動物の獣医師は、個人で活動することが多いため、チーム運営はとても稀とのこと。

代表取締役、工藤医院長のお話では、狭い地域に規模の大きな牧場が集まる地域の特性と、そのために起きる様々な問題の根本的な解決をするには個人の力だけでは限界だと感じたことが、現在の運営に至るきっかけだったといいます。

なぜ、チームによる運営を行うに至ったのか?知多大動物病院のチームワークとはどのようなものなのか?工藤さんに詳しくお伺いしました。

 

牧場の発展のためには、個人の限界を感じ、増員へ

知多大動物病院代表取締役工藤さん

▲知多大動物病院 代表取締役 工藤秀男(ひでお)さん

大学卒業後、大動物の獣医師をしていた義父の下で修行するために、半田市のとなり町、阿久比町(あぐいちょう)で働き始めたという工藤さん。『受精卵移植で価値の高い和牛を作る』という計画で、半田市の牧場に出入りするようになったのが、知多大動物病院というチームを作るきっかけだったと当時を振り返ります。

「私と半田市の獣医師で受精卵移植を始めることになって、半田市の牧場も担当するようになったんです」。

 

冷凍保存されている受精卵

▲冷凍保存されている受精卵。

また、半田市には、野心に溢れた経営者が多く、当時それぞれの牧場が規模を拡大させていたといいます。どの牧場も平均200頭以上の牛を飼育しており、半田市でいくつかの牧場を担当していた工藤さんは、個人の力に限界を感じたといいます。

「受精卵だけでなく、治療や健康管理など、できるかぎり牧場の発展に貢献したいと思って頑張ったんですが、全然手が足りませんでしたね」。

そんな工藤さんに追い打ちをかけたのが、フリーストールの導入。フリーストールは、コンクリートの上を歩かせるため、脚を悪くする牛が急増、治療する牛が増え経営を圧迫していました。削蹄(さくてい。牛の爪切りのこと)を行えば、根本的な改善ができることはわかっていたものの、ひとりで削蹄まで行うのは不可能でした。

 

フリーストール

▲フリーストール:
乳牛を60頭以上飼育する場合に適し、餌の供給やふん尿処理が省力化できるとされています。
繋ぎ牛舎に比べて60%程度労働時間を省力化できるともいわれています。

原因も解決方法もわかっているのに手が出せない。そんな歯がゆい経験を通して、工藤さんは個人の力の限界を思い知らされました。そして、この経験が原動力となり、工藤さんはチームを作り始めることになるのです。

 

ただの増員ではなく、役割分担で業務を効率化「畜産総合サービス業」へ

知多大動物病院の事務室

▲知多大動物病院の事務室。朝礼前の風景。

工藤さんは、増員に合わせて独立、知多大動物病院を開業します。このとき、人を増やすだけでなく役割分担を意識したといいます。

「削蹄師と獣医師で役割分担すれば、削蹄もスムーズに進むし、獣医も自分の業務に集中できる。獣医師の育成と同時に、削蹄師を育てようと思いました」。

 

アメリカ製の削蹄枠

▲アメリカ製の削蹄枠。トラックに乗せて各牧場まで運ばれる。

著名な削蹄師を呼んで実習したり、練習用に牛の脚を仕入れたり、海外から削蹄枠を輸入したり、教育を強化して、削蹄の専門家育成に力を入れました。その結果、定期的に削蹄が行なえるようになり、脚の悪い牛を大幅に減らすことに成功しました。

現在では、削蹄師の他、授精師や獣医師の助手など、役割分担がさらに進み、業務効率はさらに向上しているといいます。

 

地域のために……自然に行き着いたチームという答え

往診に出発する前の朝礼の風景

▲往診に出発する前の朝礼の風景。

自身の経験から、知多大動物病院というチームを作り上げた工藤さん。現在、それぞれの分野にスペシャリストがいる他、オールラウンダー、牧場のコンサルティングを行う獣医師など、さまざまな症例に対応できるメンバーが揃っています。

また、トラブルが発生したときに仲間同士でサポートし合えるのもチーム運営のメリット。それぞれが自分の力を伸ばし、互いに補完し合える環境になったことで、担当する牧場も増え、コンサルティングなど新しい取り組みにもチャレンジできるようになりました。

ここまでチームを成長させることができたのは「この地域の牧場を発展させたいという意識があったから」と工藤さんはこれまでを振り返ります。

「大規模な牧場がこれだけあると、やることを制限すれば仕事としては成り立ちますが、削蹄のように根本的な解決をしないと、牧場の発展は止まってしまいます。この地域の牧場の発展のために何ができるかを考えると、人を増やし役割分担のはっきりしたチームを作るという答えに自然に行き着くんですよね」。

 

知多大動物病院集合写真

 

牧場の発展を一緒に支えるチーム、知多大動物病院。7月に三重分院が作られるなど、成長し続けています。知多大動物病院は、これからも知多半島半田市を中心に、牧場・畜産の発展に大きく貢献していきます。

各部門ごとに常に技術者を募集しています。男女経験は問いません。興味のある方は080-3069-5315荒井までご連絡下さい。

→「知多大動物病院」のその他の記事はこちらから

知多大動物病院

http://www.clac.co.jp/index.php

  • 営業時間:要問合せ
  • TEL:TEL:0569-27-7290
  • 定休日:要問合せ
  • アクセス:〒475-0965 愛知県半田市新生町7-53-2

この記事を書いた人児島宏明

株式会社PLAN-B所属のライター。
ジャンルを問わず、さまざまなメディアで原稿を執筆。
現在は、“大人の”堀江を今よりもっと楽しむWEBマガジン「HORIEstyle」の運営に携わり、
解析・企画・撮影など、メディアプランナーとして修行中。
マウンテンバイクにまたがり、野山を駆け巡るのが趣味。

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