「たまごまるごとプリン」で大人気!養鶏場の「ブランディング」とは? | どっこいしょニッポン

「たまごまるごとプリン」で大人気!
養鶏場の「ブランディング」とは?

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北坂養鶏場で生まれた「たまごまるごとプリン」

見た目は普通の卵。殻を割れば、濃厚なおいしさがギュッと詰まったプリン。

それが、淡路島の北坂養鶏場で生まれた、「たまごまるごとプリン」です。ユニークな見た目とおいしさを持つ商品の誕生秘話、さらに、ブランディングで経営を切り拓く秘訣を現地で取材しました。

北坂養鶏場の卵

養鶏場ならでは! “卵そのまま”のプリンが大ヒット

たまごまるごとプリン

採れたての卵を撹拌して蒸し上げるというシンプルな製法。半分に割り、シロップをかけて食べれば、なめらかな舌触りとともに卵100%の濃い味わいが広がります。「たまごまるごとプリン」の生みの親は、淡路島の「北坂養鶏場」。直売所で買ったプリンをすぐに食べる人、淡路島のお土産としてたくさん買って帰る人、ユニークなギフトとして贈る人……。11年前の誕生以来、看板商品として好評です。

「『卵しか使わない、シンプルなスイーツを養鶏場が作れば面白いのでは』との思いから作りました」と話すのは、代表の北坂勝さんです。「最初は、卵を使ったロールケーキなどのスイーツを販売しようと考えました。しかし、いくら卵に自信があっても、知識や技術を持ったパティシエが作るものにはかないません。私たちならではの個性を活かせる商品とは何か。そこで注目したのが、卵の形も、風味もそのままのプリンでした」。

北坂さんの予想を大きく上回る形で、女性を中心に売れ行きを伸ばしました。

「ギフト用商品として売り出したのち、淡路島土産としても販売。また、養鶏場内の直売所でも取り扱いを始めました。はじめは小さな工場で、生まれたばかりの子どもをおぶって作業していたんですよ!」

 

「知ってほしい」の思いから、ブランディングをスタート

北坂養鶏場の北坂さん

北坂養鶏場の創業は1940年。約10年前、父親から北坂さんが事業を引き継ぎました。折しも、取引先となる大手スーパーなどの倒産により、今後の経営方針を考え直さなければならない時期。

「もっとお客さまに情報を発信して、北坂養鶏場を知っていただきたい。それが始まりでした。鶏の様子を動画で撮影してホームページにアップしたり、Twitterをしたり……。どんなアピールが効果的かと考えていた時、あるデザイナーと出会って話す機会がありました。『なぜ養鶏場をしているのですか?』『どんな時にやりがいを感じますか?』と問いかけられ、答えられませんでした。そのころは、父が亡くなり、とにかくここを潰すわけにはいかないという使命感や責任感を背負っていましたから、仕事を楽しむという発想すらなかったんです。しかしその言葉を機に、原点に立ち返って自分の気持ちを整理することができました。北坂養鶏場の自慢は、何といっても「純国産」であること。父が昔から自然に取り組んできたことを、魅力として発信していこうと考えました」。

スプーンですくったたまごまるごとプリン

そこで、卵のおいしさを知ってもらう取り組みの一助になればと考えられたのが「たまごまるごとプリン」。

「いくら卵にこだわりがあっても、それだけをはるばる買いに来られるお客さまは多くありません。私たちを知っていただくブランディングの一環、いわば“飛び道具”として、この商品を打ち出したんです」。

卵は、殻が割れにくく、しっかりとした味わいが特長の「さくら」を採用。なめらかさを出すため、蒸す温度にもこだわりました。また、プリンにかけるシロップは、砂糖を焦がして作った素朴なもの。卵のおいしさを純粋に伝えられる商品となりました。
「まず手に取っていただくためには、パッケージも重要です。特にギフトやお土産は見た目が重視されますから、30~40代の女性のお客様に向けた、おしゃれなデザインに仕上げました」。

北坂養鶏場の直売所

鶏の羽根を模したデザインのロゴ、名刺、リーフレット、ホームページ。「たまごまるごとプリン」を機に、その後も北坂養鶏場のブランディングが進みました。

「多彩なイベントも開催するようになり、そこで『お客さまに楽しんでいただくことが、仕事のやりがいだ』と気づくことができました」。

「以前は家族を中心に営んでいましたが、現在は多数のスタッフが働いています。養鶏場で働くことを誇りに思える、そんな場所にしていきたいと思っています」。

北坂さんは、お客さまだけでなくスタッフにも北坂養鶏場の魅力を理解し、価値を感じてほしいと語ります。ユニークな養鶏場のチャレンジは、まだまだ続きます。

 

→ 「北坂養鶏場」のその他の記事はこちら

北坂養鶏場

http://kitasaka.net

  • 営業時間:9時~17時
  • TEL:0799-70-7267
  • 定休日:
  • アクセス:神戸淡路鳴門自動車道 北淡ICより車で約3分 淡路島にある養鶏場。直売所では純国産鶏の朝採りたまごをはじめ、北坂養鶏場が取り扱う全ての商品を販売中。

この記事を書いた人山森佳奈子

山森 佳奈子 やまもり かなこ ライター 1989年生まれ。インタビュー原稿を中心に活動中。 株式会社これから http://www.corecara.co.jp/

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