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ジビエの名店「ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ」の人気シェフ神谷氏による家庭でできるスペシャルレシピ  盛り付けのひと工夫でゴージャスに「おせちオードブル」

  • #レシピ

この記事の登場人物

神谷 英夫
ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ
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2017年のお正月は、いつもとひと味違う洋風おせちはいかがですか。お正月の料理は、見た目の華やかさも重要なポイント。今回は市販の加工品を活用しながら、時短でゴージャスなおせちのレシピと盛り付けをご紹介します。

【今回の一押し国産食材】

国産原料の加工品

年末が近づくと、スーパーにも思考を凝らした加工品がたくさん並びます。お正月には、ぜひ国産原料を使ったものを。できるだけ原料がシンプルで、おいしいものを選びましょう。

【材料(4人前)】

・ハム(市販) 4枚
・タマネギ(スライス) 1/2個                   ※水にさらして辛みをとったもの
・フレンチドレッシング(市販) 大さじ1
・はちみつ 少々
・黒こしょう 少々
・スモークサーモン(市販) 4枚
・オリーブオイル 小さじ1
・ニンニク(スライス) 1/2個
・卵焼き 1/2個(市販)
・グリュイエールチーズ(とろけるチーズでも可) 適量
・生ハム(市販) 4枚
・トマトのピクルス
・ミニトマト 1パック

※ピクルス液
・酢 100cc
・塩 4.5g
・上白糖 20g
・ローリエ  1/2枚
・コリアンダーシード 4粒
・クローブ 2粒
・乾燥昆布(2×3㎝角) 1枚

・ローストビーフ(市販) 4枚
・いちご 4個
・いわしのコンフィ(市販) 2尾
・チコリ 適量
・レバーペースト(市販) 1個
・いちごジャム 適量
・かりんとう(砕いて粉状にしたもの) 適量
・コンビーフ(市販) 1缶
・盛り付け用タマネギ(スライス) ※水にさらして辛みをとったもの
・ビスコンティ(市販) 適量
・チーズ 1個

【レシピ】

①スモークサーモンにオリーブオイルをかけ、ニンニクのスライスを乗せて30分ほどなじませる。 

②ハムとタマネギのスライスに、フレンチドレッシングとはちみつをかけてなじませ、一晩マリネする。 

「市販のフレンチドレッシングにはちみつを加えると、レストラン仕様のワンランク上の味わいになります。」

③卵焼きを4等分し、その上にグリュイエールチーズを乗せてバーナーで炙る。 

「市販の卵焼きにチーズを乗せて、焦げ目をつけることでグラタン風にします。バーナーがなければ、トースターやグリルでもOKです。」

④トマトのピクルスをつくる。ピクルス液の材料を鍋にかけていったん沸騰させ、3分加熱する。裏ごしして冷やしたピクルス液にミニトマトを入れ、冷蔵庫で一晩おく。

<盛り付け>

①皿の中央にセルクルを置き、スモークサーモンを花びらのように並べる。 

②その中に、盛り付け用のタマネギスライス、トマトのピクルスを入れてスモークサーモンで包む。コテを使って裏返しておく。 

③マリネしたハムを皿の右下に盛り付ける。タマネギを土台にし、その上に半分に折ったハムを乗せて黒こしょうをふる。 

「タマネギなどで土台をつくることがポイントです。ハムはできるだけ立体的になるよう盛り付けましょう。」

④ハムの対角線上にいちごを並べ、その上からローストビーフを乗せる。角にスライスしたいちごを飾る。 

「①~④は、皿の中で柱となる食材です。このように柱となる食材を先に盛り付けるのがオードブルの鉄則です。」

⑤卵焼きとカットしたコンビーフを並べる。

⑥レバーペーストの上にいちごジャムを塗り、その上からかりんとうの粉をまぶす。 

「レバーペーストに、酸味のあるいちごジャムを合わせます。かりんとうの粉をまぶすことで、ユニークな食感も楽しめます。」

⑦いわしのコンフィは、チコリを受け皿のようにして盛り付ける。あれば、いわしの上にニンジンの葉を乗せる。 

⑧食材のすき間に、生ハムを盛り付ける。くるっと巻いて皿に置き、中央にトマトのピクルスを置く。 

⑨中央のスモークサーモンの上下に、ビスコンティを盛り付ける。 

⑩オリーブオイル、いちごジャム、バルサミコ酢を、ソースとして添える。 

「バルサミコ酢は、弱火でニンニクと一緒に煮詰め、オリーブオイルを1滴加えたものです。1本300~500円の市販品が、高級な味わいに変身するウラ技です。」

自分で作るには、むずかしく感じる“おせち”も、市販品を利用してシェフの技を“ちょい足し”をすれば、簡単にゴージャスで華やかなおせち料理に大変身します。

みなさんも2017年はシェフの技を“ちょい足し”してゴージャスなおせちにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

シェフの紹介神谷英夫 

Hideo Kamiya

1967年、新潟県生まれ。東京・目黒で熟成肉やジビエ料理のレストラン「ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ」、自家製シャルキュトリのテイクアウト専門店「フレンチデリカテッセンカミヤ」を営む。
 高校卒業後、1986年に新潟のフレンチ「マプペイーヴル」に入店。その後上京し、1991年に六本木「住友迎賓館」に入社。1997年より東宝グループの総料理長として数々のパーティーで指揮をとり、そのかたわら、世界各地で料理修行を積む。
 2004年に「ラ・ブーシェリー・デュ・ブッパ」の前身である「トロワピエロ」、2011年には「フレンチデリカテッセンカミヤ」をオープン。
 主な著書に『料理人のためのジビエガイド』(㈱柴田書店)、『ハム&ソーセージ大全』、『これからの新しいシャルキュトリー』(㈱スタジオタッククリエイティブ)、『とっておきの豚肉料理 手軽にできるごちそうレシピ』(㈱緑書房)がある。

東京都目黒区祐天寺1-1-1 リベルタ祐天寺 B1F
03-3793-9090
http://dubuppa.com/

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