農場・職場を探す

長沼ファーム

和牛繁殖肥育 北海道
  • #和牛
  • #一貫飼育
  • #六次化
" alt="">

北海道は新千歳空港から車で30分、札幌から車で50分ほど、石狩平原の南東に位置する長沼町。

ここで黒毛和種の独自ブランド「馬追(まおい)和牛」親牛を入れて1100頭ほどを育てている長沼ファーム。出生から出荷まで、一頭一頭を丁寧に管理する一貫肥育を行い、柔らかい肉質、旨さとともにある脂の甘さを誇る馬追和牛は料理人たちからも好評で、都内ホテルのレストランのシェフなどからも指名買いされる逸品です。

出生から肥育まで一貫経営で、一頭一頭の牛と向き合う

主に繁殖を行う安平(あびら)分場の分娩房ではお母さん牛たちが快適な環境でのんびりと過ごしています。分娩後3日間、子牛はお母さん牛とともに過ごし、その後90日間は人工哺育に入ります。真冬の時期の場合はマイナス30℃以下にもなるため、まだ体の弱い子牛たちはすぐに暖かい部屋に移されます。

哺育期は頑丈な骨格づくりのための大事な期間。IoTセンサーもフル利用し、子牛1頭1頭が飲むミルクの量も丁寧に管理されています。従業員の皆さんが清潔に整えた牛舎内を、無邪気な子牛たちが嬉しそうに元気に駆け回る姿が印象的。

安平分場から車で30分にある長沼本場では、馬追和牛として出荷されるまでの700頭ほどの牛たちが育てられています。こちらはのんびりとした空気が穏やかに流れています。安平分場から移ってきた生後3ヶ月齢〜6ヶ月齢ほどの子牛は、まず9ヶ月齢まで自社産の良質な牧草を食べ、成長度合いに合わせて飼料が与えられます。

現場の従業員の皆さんが日々、牛の顔や体つきを見て、健康面に配慮し、平均して約28ヶ月齢位で出荷するまでの時間を共に過ごしていきます。

一貫肥育の良さは、どんな子牛を産ませたいかというところから考えて血統にこだわり、自分たちの手で責任を持って安心安全な環境が保証できること。

石狩平野を臨む60ha(東京ドーム約13個分)の広大な畑で良質な牧草が育てられています

牛たちが幸せに暮らすことが美味しさにもつながると考えている

2代目代表の森崎睦博さんは、牛のためにできることはないかを常に探しておられます。牛たちはすべてIoTセンサーのU-motionで管理されていますが、転倒している牛がいないか、夜中1時半〜3時の牛舎の見回りは今も自ら行っています。

「センサーでもわかるんですが、うちの場合はセンサーを導入する前からずっと見回りをしてきたので、私はセンサーより先に見つけるということをやりがいにしています(笑)。時々出張中でも夜中にスマホが鳴るんです。社員に電話したら、「あ、もう起こしましたよ!」って。社員もみんな同じ気持ちで牛と向き合ってくれているのがありがたいですね」

「僕たちの仕事は牛たちの命をもらってごはんを食べさせてもらうこと。だからこそ彼らが生きている間にどれだけ幸せに育ててあげられるかというのが僕の考えです。幸せに育った牛たちこそが、美味しい味につながっていくんじゃないかなと思っています」

牛たちが幸せに暮らせるように。そして安心安全で美味しい和牛を。そんな思いで運営してきた農場の良さの証明として、農場HACCP、JGAPも取得。これらは毎年審査が行われますが、長沼ファームは審査において2年連続で一切の是正措置がなかったことから、「JGAP維持審査のスキップ」が認められたといいます。「書類作成は大変ですが、現場でやること自体は取得する前も今も何も変わらないですから」とさらっとおっしゃる森崎さん。

従業員もみんな「牛マニア」。いつの間にか牛の魅力にハマっていく

農場内を巡っていると、森崎さんをはじめ、従業員の皆さんの空気感の良さも伝わってきます。「根性は必要な仕事だと思います。ただ、うちは牛の仕事のことは何もわからず入ってくる方も多いんです。前職はデザイナーだったとか自衛官だったとか。仕事のことは時間をかけて覚えればいいと思っています。

それでも何か仕事で悔しい思いをした時など、みんなスイッチが入る瞬間があるんです。牛は奥が深くて、成長は日々変わっていますし、手をかければ牛が答えを出してくれます。みんないつしか牛の魅力にハマっていき、気づけば牛マニアになってますね(笑)」

両農場を合わせ、事務員さんも含めて社員は17名ほど。牛とともに成長する仕事に携わり、努力の結果が成績につながったり、誰かに「美味しい」と褒められたり。昨今では一般消費者に向けたオンライン販売、東南アジア諸国への輸出も行われ、北海道の伝統的な発酵食品「飯寿司(いずし)」の中井英策商店と3年かけて開発した馬追和牛の「ビーフズーシー」が各メディアで取り上げられるなど、働く中でモチベーションを見つけられるポイントは多そうです。

// 農場情報

名称

長沼ファーム

所在地

〒069-1317 北海道夕張郡長沼町東7線北5

連絡先

0123-88-3698

リンク

公式HP

// 関連記事