十勝のジビエを楽しめる魅惑のレストランへ。
この記事の登場人物
佐々木 章太株式会社 エレゾ社
その企業の名は株式会社エレゾ社。
北海道は十勝から全国のレストランなどにエゾシカやカモなどのジビエ肉を提供する企業。豊頃町の野趣豊かな丘陵地には肉の解体や熟成、ハムなどの加工を手掛けるジビエラボや自然飼育を基本とした牧場も展開しています。この極上のジビエ肉を堪能できる、エレゾ社の直営レストランが人気だとか。
もくじ
北海道の人にこそ知ってほしいジビエの味わい
お話してくれたのは、オーナーシェフでありハンターでもある佐々木章太さん。
「エレゾ社を設立したのが2005年。当初から8年間は全国のレストランやビストロへのジビエを提供するだけでしたが、2013年に札幌駅前にシャルキュトリとビストロの店『カマラード サッポロ』をオープンしたんです」
ラボを通じてお取り引きしているレストランは300店以上。ただそのほとんどが東京や大阪、福岡などの大都市圏。皮肉なことにジビエに対する関心は、北海道を離れれば離れるほど高くなるという傾向にありました。
「でも僕は北海道の人にこそ、ジビエの魅力を知ってほしかったんです」
そんな佐々木さんの北海道への思いが如実に表れているのが価格。スタイルはフレンチですが、アラカルトもコース料理も値段はかなり良心的です。
「商売として始めたつもりはないんです。十勝のジビエという食文化を定着させたい、たくさんの人にうまいって言ってもらいたい。そういう料理人冥利だけ。社員からはそれじゃ駄目なんていわれてますけどね(笑)」
ちなみにランチもアラカルトもコース料理も基本はすべてジビエ肉を提供。エレゾハンバーガーのランチは1300円。ハムやサラミがたっぷりのプレートも1800円。夜のコースも5000円から用意されています。
マルシェなどにも参加しながらファンを獲得
エレゾ社の広報を担当するのはオーナーの奥様。 カマラード サッポロの人気メニューをうかがいました。
「やはりシャルキュトリ盛合せやELEZO肉のローストですね。そうそう、今年も札幌の秋のメインイベント『オータムフェスト~シェフズキッチン』に参加したのですが、『これだけのハイレベルなジビエは食べたことがない』、『一貫管理体制でジビエ提供を行っている会社に初めて出会った』、『すばらしい食体験をした』など、本当にたくさんのお客様から心あたたまる反響をいただきました」
十勝から札幌へ、さらに東京へと広がるジビエの舞台
十勝のジビエを北海道の方に。そんな思いでスタートしたエレゾ社の飲食部門。しかし高まる人気が追い風となり、今年新たな展開が…
「東京でも直営店をやってみたいという漠然とした夢はありました。そんな折、弊社を応援してくれるとある方からオファーをいただき、渋谷区松濤に2号店をオープンする運びになったんです」
東京屈指の高級住宅地に佇む一軒家というロケーション。国内はもとより海外のエグゼクティブも来店されることが予想されました。
「店名は社名を冠するELEZO・HOUSE。 ただ私たちの料理の提供だけではなく、故郷の十勝の生産背景や仕事哲学を一人ひとりのお客様とじっくり共有できればと考え、完全紹介制としています」
北海道の十勝で、ささやかなエゾシカの狩猟から始まったエレゾ社の歩み。
それはラボの開設、ハンターやスタッフの参加、自然放牧の取り組み、カマラード サッポロのオープンなどの節目を重ね、今東京進出という新たな章に差しかかっています。(2017年春には東京2店舗目となるビストロも開業予定)
しかしオーナーの佐々木さんはこう断言します。
「どんなにステージが大きくなっても、どれだけ企業が進化しても、自分は一人の料理人であり、自分の拠点は故郷の十勝なんです」
カマラード サッポロ
http://elezo.com/table/index.php
- 営業時間:LUNCH 11:30~14:30(LO 14:00) DINNER 17:30~22:30(LO 22:00)
- TEL:011-215-1180
- 定休日:日曜日、月曜日
- アクセス:〒060-0003 北海道札幌市中央区北3条西2丁目8 さっけんビル 1F