Instagramも活用!コミュニケーションツールで消費者との関係を築く
この記事の登場人物
松岡 義清株式会社コッコファーム
熊本県菊池市でたまごの生産から物産館での直売、レストランや菓子工房での加工まで一貫して手がける株式会社コッコファーム。積極的な情報発信に力を入れ、養鶏業ではめずらしくSNSにも先行的に参入しています。そんなコッコファームのお取り組みについて、株式会社コッコファーム代表取締役社長の松岡義清さんに伺いました。
もくじ
毎月20,000部発行のコッコファームの情報誌「Cocco plus」
コッコファームの代名詞ともいえるメイン商品「朝取りたまご」。毎朝産みたてのたまごを3kgごとにダンボールに詰め、自社の直売所「たまご庵」の物産館に直送。朝9時の開店時間までには店頭にずらりと並びます。
「朝取りたまご」を求めて熊本県内はもちろん、福岡県などの他県からも毎日多くのお客さんが訪れます。「美味しいたまごだから、まとめ買いして息子や娘の家族にも配る」「ご近所に配るため代表して買いに来た」などと、1人で5、6箱ほどをまとめ買いする人も多いとか。
「1日の販売はだいたい800箱くらい。1,620箱売り上げたこともあります」と松岡社長が話すのも頷けます。
そして、この「朝取りたまご」ダンボール1箱ごとに配布されるのが、コッコファームの情報誌「Cocco plus」です。
「Cocco plus」はたまご庵のレストランと手作り菓子工房の月替わりメニューの紹介や、楽しいイベント、お得なメンバーズカード会員限定キャンペーンなど情報もりだくさんの月刊誌。鶏の餌へのこだわりやたまごの美味しさなどの情報もあり、たまごや鶏肉のさまざまな魅力が満載です。
「Cocco plus」の発行部数は毎月約20,000部。この他にもコッコファームでは新聞折込チラシや熊本県内・県外向けのテレビCMも活用し、積極的な情報発信をしています。手間も予算もかかりますが、松岡社長は「必要なこと」と言い切ります。
「先代の父が養鶏業を始めたころ、たまごは行商の直接販売でした。しかし知名度がなく販売に苦労しました。そこで商品を知ってもらうために、ガリ版印刷機で手作りのチラシをスーパーに配りました。お客様と情報を共有し、関係を築く大切さを学びました。」
「Cocco plus」は、誌面の企画・編集から取材、撮影、原稿執筆、誌面デザインまでの制作のすべてを社内のスタッフが行なっています。月替わりの限定メニューを作るレストランや手作り菓子工房や物産館のスタッフとも協力しながら、どんな誌面にしたら消費者の心に届くかを考えて、毎号丁寧に制作しているそうです。
養鶏業界では特に珍しいInstagramを活用!
コッコファームの積極的な情報発信は従来の情報誌やチラシなどにとどまりません。自社WEBサイトやFacebookのようなインターネット上での情報発信にも取り組んでいます。なかでも注目はInstagram(インスタグラム、以下インスタ)の活用です。養鶏業界ではかなり先行的な取り組みといえます。
このように、コッコファームはインスタでレストランと手作り菓子工房の月替わり限定メニューをタイムリーに紹介しています。こまめに投稿される料理やスイーツは、彩りや盛り付けが美しく「インスタ映え」するものばかり。眺めていると、たまごや鶏肉の料理のバリエーションの豊かさを感じると同時に、お腹がすいてきます。
また、期間限定でインスタの特性を活かした企画にも取り組んでいます。
たまごを使ってパっと作れる自慢料理をインスタで発信するユーザーを募集し、「コッコぱっとアンバサダー」と命名。選ばれたコッコファーム公式アンバサダーには、就任期間の3ヶ月間、「朝取りたまご」1箱40個入りを毎月1箱プレゼント。ユーザーの手で、さまざまなたまご料理やスイーツが作られ、「#コッコぱっとアンバサダー」のタグで投稿されました。
「たまごの魅力やたまご本来の素晴らしさを伝えていただけましたし、コッコファームのファン作りにも効果的でした。今後もインスタを使った企画を考えたいですね」と、松岡社長はユーザーとの連携に手応えを感じていました。
株式会社コッコファーム
- 営業時間:物産館・中央ホール9:00 ~ 18:00 / レストラン9:00 ~ 17:00(オーダーストップ16:30)/バナナ館9:00 ~ 17:00
- TEL:0968-24-0007(代表)
- 定休日:年始1月1.2日休業
- アクセス:植木インターチェンジより車で約30分 熊本インターチェンジより車で約40分
・事業内容
養鶏を中心にした生産・加工・販売
インキュベーションオフィス(地域活性化事業)
人材育成のための教育事業