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納豆やぜんざいにも合う!?ラクレットチーズをあらゆるものにかけて食べてみた

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この記事の登場人物

共働学舎
農業組合法人 共働学舎新得農場

この記事の登場人物

ニシキドアヤト
ライター
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あ~~~~~! 美味しいラクレットチーズを、たらふく食べてぇなぁ~~~~!!!!!

どうも、ライターのニシキドアヤト(@art_0214)です。突然すみません。

あ~~~~~! 美味しいラクレットチーズを、たらふく食べてぇなぁ~~~~!!!!!

どうも、ライターのニシキドアヤト(@art_0214)です。突然すみません。

僕は以前、「アルプスの少女ハイジのチーズパンを完璧なシチュエーションで再現した」という記事を書いたのですが、あまりのチーズの美味しさに感動してしまい、新たな願望が生まれてしまいました。

それが冒頭の「美味しいラクレットチーズをたらふく食べまくりたい」です。

ラクレットチーズは、文字通り「ラクレット」という料理に用いられるチーズ。熱して溶けたチーズの断面をナイフで削いで、茹でたじゃがいもなどにトローリとかけて食べるアレです。「ラクレ」はフランス語で「削る」という意味で、スイス全土とフランスの一部の地域で食べられる郷土料理なんだとか。

最近日本でも「インスタ映えする!」と、女子の間で流行ってますよね。

チーズといえば北海道。というわけで、大阪から北海道にやってきました。
今回編集を担当している、株式会社人間さんが飛行機の航空券を取り忘れていて、空港で6時間くらい待ちぼうけを食らったり、予約していたレンタカー屋さんに遅れていくと、結構マジなトーンで怒られたり、、普通に「というわけで」の範疇に収まらない移動距離な気がしたりもしますが、とにかく僕は北海道にやってきました。

最高のラクレットチーズを求めて

そして今回やってきたのはコチラ。新千歳空港から車で約2時間の新得町(しんとくちょう)にある「共働学舎新得農場(以下:共働学舎)」です。

北海道のど真ん中!

共働学舎は、日本にありながら世界に誇るラクレットチーズを生産しているとのこと。

最初にお話を聞いたのは加藤さんという方。
加藤さんは共働学舎で広報やらなにやらを手広く担当している、THE・いなくなったらめちゃ困る人です。

 
 加藤さん、今日は突然すみません! よろしくお願いします!

 
 いえ、事前にメールをもらっていたので大丈夫ですよ。よろしくお願いしますね。

 
 さっそくなんですが、こちらの農場では世界に誇るラクレットチーズを生産しているとお聞きしまして……。

 
 うちのラクレットチーズは、「オールジャパン・ナチュラルチーズコンテスト」で最優秀賞を受賞していますし、アメリカで開催された「ワールドチャンピオンチーズコンテスト」でも銀賞を受賞している、世界でも評価されているラクレットチーズなんです。

こちらがそのラクレットチーズ。2010年「ワールドチャンピオンチーズコンテスト」セミハード部門銀賞、1998年「オールジャパン・ナチュラルチーズコンテスト」最優秀賞など、数々のチーズコンテストで結果を残しているめちゃくちゃ美味しいラクレットチーズなんだそうです。

 
 カタカナのばくれつけんに面食らいましたが、すごいじゃないですか! 日本一おいしいチーズと言っても過言ではないですよね? わざわざ北海道まで来てよかった! いや、本当に!

 
 よければ牛舎やチーズ工房も見学していってください。ラクレットチーズの作り方やうちの農場ならではのこだわりも知っていただきたいです。

 
 え! 見学できるんですか!?

ブラウンスイスの牛舎へ

そんなわけで牛舎を見学させてもらえることに。
こだわり抜いたチーズ作りも、まずはミルクがないとはじまりませんからね。
案内していただいたのは共働学舎で牛舎の管理を担当する阪本さんです。

 
 よろしくお願いします。突然見学させてもらってすみません。

 
 いえ、事前に連絡をもらっていたので大丈夫ですよ。

 
 なんか僕がイメージしていた牛と違って茶色い牛ばっかりですね。

 
 日本の乳牛といえば白黒のホルスタインが一般的ですが、うちは数頭を除いてほとんど「ブラウンスイス」という品種を扱っています。日本では貴重な品種ですが、ブラウンスイスはホルスタインと比べて、同じ量のミルクから出来上がるチーズが多く、質が高いんです。育成中の牛も合わせると全部で100頭くらいいます。

近づいて撫でても全然警戒されない!
ブラウンスイスはかなり人懐っこい牛らしいです。可愛いなぁ……。

 
 それにしても牛たち……だらけ過ぎでは?

 
 お腹が減ったら柵から顔を出して牧草を食べ、お腹がいっぱいになったら奥で寝る。基本的にはその繰り返しの生活ですね。

 
 夢のような生活じゃないですか……! いいなぁ……、来世は牛になりたい……。年中そういう生活なんですか?

 
 いや、こういう生活は冬だけで、5月頃からは放牧させます。広大な山を草地まで歩いて、新鮮な草を食べて……という生活です。冬は乾燥させた牧草が主な餌になるんですけど、これも無農薬で無化成の有機肥料で品質の良いものを自給しています。そうやって牛たちに健康的な生活をさせることで、より上質で美味しいミルクが出来るんです。

 
 なるほど……。

 
 他にもこだわりがありまして、うちって牛舎とチーズ工房の距離がすごく近くて、20mちょっとしか離れていないんですよ。

 
 たしかに。それがどうチーズ作りに影響するんですか?

 
 普通は、1回絞ったミルクをタンクに収めて、ホクレン※に出荷して、検査されたミルクをまた買ってからチーズに加工するんです。そのやり方だと、ポンプなどを経由して、ミルクに何度もショックを与えるため、美味しさが失われたり、そもそもチーズにならなかったりするんですよ。

※ホクレンは、北海道内127の農業協同組合(JA)を会員とする連合会組織。農協に所属する約3万8千戸の組合員(生産者)の生産した「農畜産物の集荷・加工・流通・販売」や「営農資材・生活用品の供給」「営農支援」を行なっている。

 
 そうなのか、知らなかった……。

 
 うちはすぐ隣の工房にミルクを流せるようになっていて、しかも工房内に検査室があるので、自分達でミルク検査が出来るんです。通常だとチーズに使用されるミルクは何回もポンプを通るんですけど、うちでは1回に収まっています。

 
 工房と牛舎が近いのには、そんな理由があったんですね! それほどこだわって作られた新鮮なミルクで作られているチーズなんて、美味しいに決まってる……!

続いてチーズ工房を見学

さらに今回、ちょうどラクレットチーズを作る日ということで、チーズ工房も見学させていただきました。

※注意:牛舎を見学したあとはチーズ工房に入れないので、実際には工房を先に見学しています。

この方は工房内を案内してくれる沖さんです。

 
 沖さん! よろしくお願いします! 今日はちょどラクレットチーズを作る日ということで。

 
 はい、事前に「ラクレットチーズを作る日を教えてください」とメールをもらってましたから。ではまず、見学の方にはこの帽子とマスク、そして白衣と長靴を身に着けてもらいます。

 
 わかりました!

 
そうして渡されたものを言われるがまま身に着けた結果……

未知の病に侵されたキノピオのようになってしまいました。
しかし、これで髪の毛が落ちたりツバが飛んでしまったりすることはないでしょう。

あとはコロコロ(正式名称不明)で衣服のホコリを取り除けば完璧です。

 
 大丈夫そうですね。では入りましょう。

 
 はい! ……うわ! 暑い! そしてなんかムワッとしてる……!

 
 工房内は年中暑くて湿度もかなり高いんですよ。

カメラのレンズも一瞬で曇る……!

そしてここで石鹸と殺菌水で手を2回洗います。徹底している。

 
 これは今、搾りたてのミルクに乳酸菌とレンネットを入れて混ぜ、しばらく置いてミルクがカードホエイに分かれるのを待っているところです。

 
 すみません。レンネットカードホエイも、全部分かりません。全部です。

「……」

 
 「レンネット」とは乳を固める酵素のことです。これと乳酸菌を入れるとミルクは固まりと水分に分かれます。この固まりを「カード」、水分を「ホエイ」と呼んでいます。

 
 ふむふむ……。

 
 そして「カード」を熟成させることでチーズになるのです。

 
 なるほど……。完全に理解しました。

 
 本当かなぁ。あ、そろそろ固まってきたので、カードを細かく切っていきますよ。

そう言って、沖さんは機械に攪拌用の器具を取り付け……

ウイィィィィィン!!!


 お~! すごいカッコイイ!

 
 このあと、さらにまた時間を置いてカードが沈むのを待ちます。

そして沈んだカードを中央に集め……

上に重しを乗せてプレスし、またさらに時間を置くと……

このような感じに!!

 
 すごい! なんか豆腐みたいですね!

 
 ニシキドさんって、思ったこと全部口に出しちゃうんですね。

固まったカードを切り分け、型にはめ込み……

プレス機でプレス!!

 
 あとはこの型を少しずつ絞めていきながらプレス、という作業を繰り返してラクレットチーズの形にしていきます。さらにそれを塩水につけて味付けし、熟成庫で熟成させることでチーズが出来上がるんです。

 
 すごいな……。チーズってこんなに手間がかかってたのか……。
そして今回、特別に地下熟成庫も見学させてもらえることに。

蒸し暑い工房と違い、中はひんやりしていて気持ち良いです。

 
 ここに、さっきの工程を経たチーズたちが熟成されているんですね?

 
 そういうことです。見ますか?

 
 是非!

うわぁぁぁぁ!! チーズ王国(キングダム)だあぁぁ!!!無限チーズだあぁぁぁ!!!!

 
 落ち着いてください。有限ですから。
 

 
 ……すごい。見渡す限りのチーズだ……。これ全部溶かして、チーズフォンデュ風呂とかやってみたい……。割とマジで。

 
 ラクレットチーズが溶けるために必要な温度は結構高いので、全身やけどしますよ。

 
 なんでそんなことばっかり言うの?

 
ここでは表皮を作るために3日に1度塩水をつけたブラシで磨きながら、ラクレットチーズは約2~3か月の熟成期間を経て出荷されるそうです。
さて、工房の見学も終え、最高に美味しいラクレットチーズを手に入れました!!

生産者さん達の想いや様々なこだわりも知って、既にこのチーズに愛着が沸きまくっています。

そしてこれが今回購入したラクレットチーズ(2kg)です!!!

すごい! 圧倒的!!
そして、ラクレットチーズを100%楽しむためには、忘れてはいけないものがあります。
それが……!

これです!! ラクレットオーブン!!!
このラクレットオーブンはその名の通り、ラクレットチーズを焼く為だけのオーブンです。

ここにラクレットチーズを乗っけて、上部にある高温になるアイロンみたいな部分から出る熱でチーズを溶かすという非常にシンプルな作り。

ちなみにレンタルで一日1万円かかりました。足元見過ぎじゃない???

ここにドヤ顔でラクレットチーズをセッティングし……。

スイッチを入れると……

フツ……フツフツ……

あぁ……。この断面、一ッッッッッ生見てられる……。

とりあえず、これでチーズの準備は整いました。

あとはたらふくチーズを食べるだけ!!

ちなみに今回、ラクレットチーズに合う料理をたらふく食べたかった為、料理がめちゃ上手なライター友達のおかんに頼み込み、いろいろ作ってもらいました!

それでは、ここからは僕がチーズを食べて「おいし~~~」と言うだけの展開をご覧ください。

まずは王道の「じゃがいも」で実食。
これだけでも美味しそうですね。

熱してとろけた部分をヘラで落として……

ドュロ~~~~ン……

あぁ~~~! すご~~~! お店とかインスタで見たことあるやつ~~~!!!

では、さっそくいただきます。

ハフッ

知ってま~~~す!! 

ホクホクのじゃがいもに熱々のとろけた濃厚ラクレットチーズが絡んで、最高に美味しいということはもう食べる前から知ってま~~~す!!

そして焦げたチーズが香ばしく、サクサクした食感がアクセントになっていていくらでも食べられるということも知ってます!!

「美味しいチーズが食べられる」という話を聞いて、ライター友達の社領エミちゃんもやってきました。
冬でも半袖で元気いっぱいです。

「めっちゃ美味しそう~~!!」と社領ちゃん。

あむっ……

「おほおおおぉぉぉ!!!」

「おいひぃぃぃぃ~~~~!!!!」と叫んで消えていきました。なんなんだ。

続いてはこちら! 巨大なベーコンのブロックです!!
これだけでもインパクトが凄い……。

このベーコンブロックに、ラクレットチーズをかければ……。

食いしん坊のバカが作ったような料理になりました。
海賊が食べてそう。

チーズ部分を切り分け……

パクリ……!

あまりの力技に笑ってしまいました。
ジューシーなベーコンにトロトロのチーズの組み合わせ、美味しくないわけがないでしょ。

そしておかん特製のチーズタッカルビ!なんか流行ってるやつ!
僕、今まで「ダッカルビ」って言ってたんですけど、「タッカルビ」なんですね。

チーズをたっぷり絡めて…

さ、最高すぎる……。
おかんが作ったタッカルビは結構辛めにの味付けだったんですが、それがチーズの濃厚さとベストマッチ!
お酒、お酒が飲みたい……。

さらに、大阪出身の僕のために、大阪のソウルフードたこ焼きを作ってもらいました。

中身にチーズが入っているたこ焼きは見たことがありますが、こんなに大量にチーズがぶっかけられているのはあまりないのでは……?

めちゃくちゃ濃厚……。
酸味が欲しいので、ソースをかけた方が良かったかも……?

ここまでは間違いなく美味しいものを紹介してきましたが、せっかく食べきれないほどのチーズがあるので、ちょっとした変わり種も用意してもらいました。

それがこちら。
こんにゃく田楽、しめ鯖、たくあんです。
普通ではチーズと組み合わせることのなさそうな食べ物たちですが、果たしてチーズと合うのか……?

(見た目的には完全にナシだな……)

まずはしめ鯖から。

しめ鯖をナイフとフォークで切り分けて食べるなんて、もうこの先一生ないだろうな……。

パクッ……。

「……?」

「なにこれ!! チーズが完ッ全に消えた!!!」
なんで?! チーズの風味とか味が、しめ鯖の強すぎる酸味によって完全に消されています。
しめ鯖が圧倒的に強い……!! あまりにも綺麗にチーズが消えたので、めちゃくちゃ笑ってしまいました。

そのあと、こんにゃく田楽、たくあんを食べたのですが、この表情で察してください。

既にお腹はパンッパンですが、まだあります。納豆ご飯です。発酵食品同士のコラボレーション。
お米+チーズといえば、リゾットなんかが思い浮かびますが果たして……。

「あ!!!!!」
うまい!! めちゃくちゃ美味しいです!!!
正直全然期待していなかったんですが、今日食べた中でも一番美味しいかも……!!
納豆のネバネバとチーズの食感と塩味が絶妙にマッチしていて、無限にごはんが進みます……!!

そして最後の〆は、白玉ぜんざいです。
僕のお腹は決壊寸前です。

ビジュアル的にはなんとも……。

パクッ……。

「……」

「……。」

「???」

一口食べたときは正直「???」という感じでしたが、食べ進めるうちにぜんざいの甘さとチーズのしょっぱさが混ざり合い、小倉トーストのような感じになりました。

最後に

「チーズをたらふく食べたい」という願望を果たすだけの記事を、ここまでご覧いただきありがとうございました。

僕の願望は果たされ、「もうチーズ食べたくない」という新たな願望が生まれたところで記事の終わりとさせていただこうと思います。

それでは、今回はこの辺で。

ニシキドアヤトでした。

ちなみに、大量にあったチーズ料理は、話を聞きつけた大量の来客者たちによって一瞬で食い尽くされてしまいました。
みんな幸せそうで良かったです。

農事組合法人 共働学舎新得農場

http://www.kyodogakusha.org/index.html 

  • 営業時間:ー
  • TEL:0156-69-5600
  • 定休日:ー
  • アクセス:〒081-0038 北海道上川郡新得町字新得9-1

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