和牛4頭分「食べ比べ」に大行列!中央農業高校の“美味しすぎる”文化祭
高校図書館から発信するフリーマガジン「ch FILES」と「どっこいしょニッポン」のコラボ企画。今月は神奈川県立中央農業高等学校の文化祭「秋輝祭」を取材して来ました!
2時間待ちも当たり前!?農業高校ならではの文化祭に舌鼓
神奈川県海老名市に位置し、東京ドーム2つ分の敷地面積を有する中央農業高校。11月2日・3日に行われた秋輝祭には、自分たちの手で育てた野菜・肉・卵…を使った美味しいお店がズラリ。口コミが広がり、今年のお客さんの総来場数は、なんと5,088人! 畜産科学科の出し物を覗いて来ました!
朝、高校の正門を入り、畜産棟の方へ向かえば…
さっそく見えてくる行列。え、こんなに…?
さらに進んでみると、一番の長蛇の列は、どうやら「畜産科課題研究」による「牛串・4大和牛食べ比べセット(1200円)」のお店から続いている模様。
自分たちの手で丁寧に育てた、正真正銘の和牛。今年は同時期に生まれた「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4頭が一斉に出荷できることになり、初の試みとして4本の牛串盛り合わせ販売に踏み切ったという。
4台の鉄板でジュウジュウと焼き上げる煙と匂いに誘われたお客さんたち。声をかけると、卒業生や保護者の方はもちろん、噂を聞いた沿線の方々も遠くから来られているようだ。
その隣は「酪農部」による「ミルクティー&タピオカミルクティ(300円)」。
中農では「ホルスタイン種」と「ジャージー種」、乳肉兼用で日本では飼育頭数が少ない貴重な「ブラウンスイス種」の3種類の乳牛を飼育。搾りたての牛乳で作ったミルクティと合わせたタピオカミルクティは女子に人気!
田んぼの横に設置されたテーブルで皆さんランチ中。
…とここでもう一つ行列を発見!
「養豚部」の「肉やきそば(200円)」。
大きな鉄板で焼かれているのは、中農で育てたオリジナル豚“ちゅのとん”を贅沢に入れたやきそば。ちゅのとんは、脂身が少なく甘味があるのが特徴で、一気に15パックをまとめて買っていくお客さんの姿も。
30分後に戻ったら、すでにすべて完売! 「みんな朝イチで行って友だちと手分けして列に並ぶんです!」と美味しいものを手に入れる心得も教わりました(笑)
そのお隣は、「養鶏部」が「産みたて卵の卵サンド(150円)」と「ジェラート(300円)」を販売。
「産卵鶏プロジェクト」と「アヒルプロジェクト」に分かれる養鶏部は、神奈川県産銘柄鶏・かながわ鶏のとれたて卵をはさんだサンドパンとアヒルに害虫を食べてもらう有機栽培農法を使った無農薬米(2018年度「あなたが選ぶ日本一おいしいお米コンテスト」(高校生部門)最優秀賞を受賞!)のジェラートを販売!
こちらがサンドパン。
高校2年生の足達さん(写真左から2番目)は、「学校の授業で一番心に残っているのは、1年次のブロイラーの屠殺解体実習。ここで命の大切さを学びました」。ご自宅でもペットとして「ウズラ」を飼っているそうです!
もうひとつお隣に、こんな看板を発見。
「ネズミ~LAND」…!?
こちらは「実験動物部」。ハムスターやモルモット、ラット、スナネズミなどの小動物の飼育管理や繁殖を活動の一環とする実験動物部は、どうぶつ触れ合い体験を実施。小さな子どもたちも多く訪れ、おそるおそる触ってはみんなニッコリ笑顔に。こちらも朝から大盛況でした!
早々に焼きそばを完売させた養豚部のメンバーに誘われて、最後にクラス出し物にも顔を出してみました。
まずは畜産科学科2年生の「ジェラート屋さん」。
中農産の牛乳と野菜などの食材と合わせ、伊勢原市にある石田牧場のジェラート屋「めぐり」さんと一緒に開発した「ミルク」「アヒル米ミルク」「エダマメ」「かぼちゃミルク」「梨」の5種。
おすすめは「かぼちゃミルク」だそうです!
(「アヒル米ミルク」をいただきましたが、これも濃厚なミルクにお米の粒感がマッチして、とても美味しかったです。レベルめちゃくちゃ高いです)
3年間クラス替えのない「畜産科」は個性が極まり、「私たち、行事にはいつもガチ。体育祭でも2年連続で優勝を勝ち取りました!」と強すぎる女子たち(笑)
最後は畜産科学科3年生の「牛すじ煮込みとシュウマイ(各300円)」のお店へ。
午前と午後で販売時間を決めて運営していた3年生。数少ない男子の息もぴったりです!(飛び散る油と格闘しながら焼売を揚げています)
自らを「動物園」と笑うメンバーは、連日行列のお客さんに、「3年最後に中農らしいメニューを販売できて、本当に良い思い出になりました! 準備も当日もとにかく楽しかった!」と大満足の表情。
学校内外の友だちもたくさん訪れていました。
はじめにも書きましたが、2日間の総来客数は、5,088人!
皆さん、おつかれさまでした!