畜産を学ぶ

ch FILES×どっこいしょニッポン都立瑞穂農芸高等学校 畜産科学科を取材して来ました!

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ch FILESが畜産応援サイト「どっこいしょニッポン」と共にお届けするコラボ企画。今月は、東京都内で唯一、畜産が学べる都立瑞穂農芸高等学校の畜産科学科の2年生を取材して来ました。都心で育ちながらも、動物と生きる道を選択しようとしている彼女たちに、その思いを聞きました!

■この高校で体験した忘れられない出来事を教えてください!

●自分の手で育てたブロイラーを捌いて食べる解体実習で、命を学ぶ

中島: 瑞穂農芸高校では、1年生の2学期から各生徒に1羽のヒヨコが与えられて、愛情を込めて育てたブロイラーを、自分でさばいて家に持って帰って食べる、という実習をするんです。これはたぶん全員にとって大きな体験だったと思います。

児玉: みんな名前も付けてかわいがって育ててたしね。

川野: 入学する前から実習のことは聞いていたので覚悟はしていたんですが、実習前と後では、お肉に対する意識が大きく変わりました。

市川: それまでは、普段食べているお肉がどこから来たかなんて考えなかったよね。

川野: うん。お腹が一杯になれば何も考えずに残してたし。でも今は、どんな時も「ありがとう」という気持ちが出るようになりましたし、自分が育てて解体したお肉が一番おいしかったと思っています。

▲瑞穂農芸高校では、1年生の授業でブロイラー(肉用鶏)の「と畜実習」を行っている。各自ヒヨコから育てたブロイラーを自分の手でさばいてその肉を自宅に持ち帰って食べ、「命をいただく」ということを学ぶ、伝統的な実習。

●親牛の死に直面した日のことは今思い出しても涙が止まらない

蓮沼: 去年、私が大好きだった牛が、仔牛を産んだ後に病気になって立てなくなり、亡くなってしまったんです。

……担当している牛だったんですか?

蓮沼: 担当ではなかったんですが、病気になってずっと毎日見に行っていたんです。亡くなる直前、すごく苦しそうに鳴いていたのに、ちょうど見ていたのが私しかいなくて…自分に知識がなくて何もできなかったことが悲しくて、今思い出しても、涙が止まらなくなります。

▲学校の敷地内で牛や豚を飼育し、学生たちは出産にも立ち会う。この日も12月と2月に生まれたばかりのかわいい仔牛「アメ」と「サン」がいた。常に命と向き合う彼女たちは、そこからかけがえのないものを得ているようだ。

●将来についての考えが変わり、よりリアルな将来設計が見えた

市川: 私は、もともと動物園の飼育員になりたいと思っていて、ルンルンで入学したんですよ。高1のはじめは、飼育員志望っていう子が結構多くて。

伊藤: 私もそうです。

市川: ただ、入学してすぐに先生と個人面談があるんですが、その時に「その世界は甘くないよ」ということを結構キツめに言われて。もう泣きそうになって…(笑)

伊藤: そうそう、私と順番並びだったんだよね。私も半泣きで出てきた(笑)

市川: でも2年になってから養豚の実習をするようになって。豚って汚いとか暴れて危ないというイメージがあると思うんですが、全然そんなことないんです。名前を呼んだらちゃんと反応してくれるし、めっちゃかわいいじゃん! と思って。今は養豚の道に進みたいなと思うようになりました。

▲2年生から、「酪農」「養豚」「実用動物」どの類型を選択するかは各自自由に決められる。もともと動物に関わる仕事に就きたいと考えて入学する学生たちは、さまざまな体験から、3年かけて自分の将来像をよりリアルに描いていく。

■メンバー紹介

●酪農(牛)担当

蓮沼実知さん(高2)
小さい頃からよく牧場に連れて行ってもらっていて、動物が好きになりました。将来は観光牧場で働くか、実習助手の先生になりたいなと思っています。

伊藤かなえさん(高2)
小学生の頃から動物園の飼育員になりたいと思っていたくらい動物が大好きだったので、この高校に入りました。今は観光牧場で働きたいと思っています。

●養豚(豚)担当

中島望さん(高2)

中学の時に見たテレビの「プロフェッショナル」で、和牛生産者の方が毎日牛のことを思って気温を管理したりする姿がカッコ良くて、憧れて入りました!(笑)

市川紗帆さん(高2)

動物園の飼育員になりたくて、畜産が勉強できる高校を探して入りました。今は、1年間養豚の実習を経験して、養豚の道に進もうかなと思っています。

●実用動物(犬)担当

児玉夏希さん(高2)

私はペットトリマーになりたくてこの高校に入りました。担当する犬に関しては毎朝7時半からお散歩に行ってごはんをあげ、トリミングも自分でしています。

川野仁夏さん(高2)

小学生の頃から獣医になりたかったんです。通学に2時間かかりますが、この高校に入って本当に良かった! 今は農業を教える高校教師を目指しています。

取材を終えて:

都内唯一の畜産課学科というだけあって、 それぞれに目的意識を持って通い、通学に2時間以上かける子も少なくないとか。 生徒は女の子が大半で、「男子はコショウ(パラパラ)くらい!」と笑う彼女たち。 自分の担当動物を自慢し合ったり、とにかく明るい空気がとても印象的でした。 都会の非農家に育ちながらも「動物が好き」という思いで畜産の道を志す高校生。 日々命と向き合いながら、卒業までにさらに成長していく姿が楽しみです!