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大切にする価値観が商品企画の源。こだわり養鶏場のこだわり直販とは?【後編】

  • #六次化

この記事の登場人物

東 慶良
(有)東康夫養鶏場

この記事の登場人物

友加里
たまごソムリエ
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こんにちは!たまごソムリエの友加里です。
前回「心身ともに健康な鶏を育む二層式平飼いと、美味しい卵の秘密とは?!」で、こだわりの飼育法や価値観、卵の美味しさについて語ってくれた「康卵(こうらん)の里」さんは、独自の価値観を大切にした直販にも力を入れています。

ただ卵を販売するだけではなく、化学肥料や農薬を使わない地元の農家とコラボするなど「康卵の里」らしい手法で直販を行っています。今回そのこだわりについて迫りたいと思います!

地元に根付いた取り組みについて

電子イオンが美味しさの秘訣!(前編参照)

 卵を販売するにあたって、地元の異業種の方々とコラボした商品を企画されていますが、その取り組みを始めたきっかけを教えてください。

 直売をするとき、私たちは卵屋ですから、卵100個買ってちょうだい!50個買ってちょうだい!って本当は言いたいところなんですけれど、実際そんなに沢山の卵はなかなか消費できないなので、卵と「何か」があった方がご購入していただきやすいんじゃないかと思ったんです。

卵って何にでも合うので、卵に材料をくっつけることで、使いやすくなるというのが一つあります。また、地元の方々にも貢献したいので、一緒になって販売するから協力してほしいと声をかけました。

それでお客様も喜んでくれて地元の仲間にも喜んでもらえたら、よりよい地域貢献につながるのではないかなと思ったのがきっかけですね。

わたしたちは、「地元をはじめとするすべての人々に健康的で笑顔溢れる幸せな日々を過ごしてもらいたい」と願い仕事に励んでいます。事業を続けてこられたのは、その想いに賛同いただいた地元の皆様を始め顧客の皆様のおかげです。

祖父や父である現会長からは「地域や人々の役に立ちなさい。貢献しなさい。」と教えられました。なので、まずは地元から元気を発信してその和を世界に広げていくことが大切な使命だと思っています。

 なるほど。とても素晴らしい取り組みですね。実際には、どういった形で取り組んでいるんですか

 最初は地元の陶芸家の茶碗とお米をセットにしたギフト商品を企画しました。
いつものお茶碗とご飯とは違う雰囲気で卵かけご飯を楽しんでいただけるかと思います。

地元の陶芸家の作品とお米をセットにしたギフト商品

他には、地元の野菜農家と一緒に、野菜と卵の詰め合わせセットを今少しずつ取り組んでいます。まだ手探りで、何をどうすれば喜んでいただけるのか、まずは始めてみなければ何もわからないので始めてみたという感覚ですね。

「康卵」と化学肥料や農薬を使用しない栽培や特別栽培された「季節のお野菜」をおまかせで詰め合わせたセット

 それらはどこで買うことができますか?

 オンラインストアで購入できます。これまでご購入いただいたお客様にダイレクトメールでご案内させていただいています。

 お客様の反応はいかがですか?

 『康卵』は有機の考え方を取り入れ飼育し販売しています。そのため私たちがお送りする食材も無農薬無化学肥料だったり、もしくは減農薬という生産者を選んでいます。こういった部分でお客様には喜んでもらえるんじゃないかなと思います。

 有機食材にこだわっているお客様にとって、とても嬉しいことですね。

 それで皆さんが喜んでくれて、健康的な生活を送っていけたら、きっと人生も楽しめますよね。ということを願っています。

これから6次産業をしようと試みている農家さんへ

 6次産業化は多くの農家さんが検討されていたり、すでに試行錯誤されていると思います。
そんな生産者の方々にアドバイスなどありますか?

 そうですね。ただ、一歩踏み出すかどうかだと思うんです。

そこの一歩をあまり怖がらずにやってみることが大切だと思います。
まず、やってみて反応をみてから修正していくくらいの感覚でいいのかなと思います。

その中で成功することもあるだろうし、たとえ失敗したとしても、経験につながりますから。

 おっしゃる通りですね。その一歩が大切ですね。

 市場への原料卵出荷だけだと、経営が不安定なんです。今まさに卵が大暴落しているのでその影響を直に受けるんですよね。新型コロナが突然でてきて、卵価が一気に下がり経営的に凄まじく落ち込みました。挙げ句の果てに卵が余るので、大手企業(取引先)からの受入拒否もあるんです。

そんな状況になったら売上が一気に落ち込みます。そうなると従業員にもお給料が払えなくなってしまいます。やはり、原料卵出荷一本だけだととてもリスキーなので、その対策や代わりになることを今のうちに作っておかないといけないと思うんです。

だから色んなアイテムを増やしていくことがいいのではないかと思います。なので、今はスイーツの開発にも手がけているところです。そういったものも少しずつ販売していこうと思っています。

それを積み重ねることで、5年後の経営につながっていけばいいなという考えです。何かしらでいろいろと経験を重ねながら、利益を生み出す仕組みを原料卵出荷・スーパー卸に加え直売やオンラインで作り上げていきたいと思っています。ますは、一歩踏み出すことです。

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