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道産小麦比率は40%以上!浅野農場が目指す循環型農業。

  • #六次化

この記事の登場人物

町屋 裕二
浅野農場
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札幌市から車で30分ほど離れた、当別町にある養豚業・浅野農場。ここで生産される豚肉は「スマイルポーク」のブランド名で知られ、「脂身に甘みとコクがある」「豚肉特有のクセが少ない」などの評価とともに、プロの料理人からも人気を集めています。そんなスマイルポークの美味しさの秘密について、総務部長を務める町屋裕二さんに伺いました。

地域内での循環型農業にこだわる。地元産のパンを飼料に使っていた時代も。

「うちでは地域内での循環型農業にこだわっていて、その一環として、地元の主要作物である小麦を飼料に使用しています。近隣にある10軒ほどの契約農家に栽培を委託していて、飼料への配合比率は40%以上。ここでは現在、1400頭ほどを飼育していますが、この規模の農場としてはトップクラスの国産飼料比率だと思っています」

当別町に農場を構えた当初から地域資源の活用に取り組んできた浅野農場。町屋さんによると、かつては札幌の製パン会社から廃棄されるパンを譲り受けて、飼料として活用していたこともあったそう。

「昔はどこの養豚業でも、自分たちで飼料を用意して豚を育てていたんです。しかし、安価な輸入配合飼料を使わなければコスト的に厳しくなり、今ではそれが当たり前になりつつあります。ただ、うちでは創業時から、できるだけ輸入に頼らず、自分たちが暮らしている地域の中で、持続可能な農業のあり方を模索し、小麦栽培そのものを自社で手がけていた時代もあったほどです。養豚業が拡大したために、小麦栽培は断念してしまいましたが、現在も自社農場は保有していて、アスパラやとうもろこしなどの栽培を行っています」

効果を実感!灰汁を抑えるアルカリイオン水

飼料と並んで食味への影響が大きいとされる「水」にも浅野農場ならではのこだわりがあります。

「当別町はもともと水質が良く、そのまま飲んでも美味しいのですが、うちの農場ではその水をさらにアルカリイオン化する装置に通し、わずかなカルキも除去してから豚に与えています。そうすることで、灰汁が少ない肉になり、特にしゃぶしゃぶなどで味わってもらうと、その差は歴然です

アルカリイオン水で灰汁が少なくなる科学的なメカニズムは、実はまだ明らかにされていないという町屋さんですが、その効果には確信を持っているとのこと。

「以前、お客様から『いつもと違って灰汁が出る』とご指摘を頂いたことがあって、調べてみたらイオン化する装置が故障していた…ということがあったんです。装置を修理したら灰汁も出なくなったので、イオン水の効果であることは間違いないのかなと」

そんなこだわりの飼料と水で育まれた浅野農場のスマイルポーク。
現在、浅野農場のしゃぶしゃぶ用豚肉は、当別町のふるさと納税で人気の返礼品。気になった人はぜひ一度味わってみてください。

浅野農場(直営店スマイルポーク)

  • 営業時間:9時~17時
  • TEL:0133-22-4129
  • 定休日:水曜日
  • アクセス:石狩郡当別町対雁10

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