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サラリーマンから2代目へ。“義務感ではじめた酪農”が “憧れの存在”になった理由とは。

この記事の登場人物

木名瀬 一也
木名瀬牧場
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茨城県の小美玉市で酪農を営む木名瀬牧場の2代目、木名瀬一也さん。大学を卒業後、東京でのサラリーマン生活を経て34歳の時に就農しました。

今回はそんな木名瀬さんに次世代酪農家としての思いをお聞きしました。

社員を辞めて酪農家へ転職。牧場の2代目として新規就農

大学を卒業後、東京で物流関係の仕事をしていた木名瀬さん。看護師の奥さまと不自由のない生活を送っていましたが、とあることがきっかけで家業の酪農を継ごうと決意したそうです。

「東京で働いていた時からたまに実家に帰って酪農の手伝いをしていました。当時父が市議会議員をやっていたんですけど、議員の仕事って本当に忙しいんです。そんな中、手伝いをしながら酪農の仕事に最近手が行き届かなくなってきているなと気付きました。

もともと酪農を継ごうとは考えていませんでしたが、高齢になってきた両親のことも心配で……それを妻に話すと『一緒に地元に帰ってもいいよ』と言ってくれたんです。その言葉を聞いて、小美玉に帰ることを決意しました。」

“義務感”が“憧れ”に一変。地域コミュニティの支え

奥様の言葉に後押しされ「あまり深く考えずに就農した」という木名瀬さん。

酪農家として一本立ちすることを考えると、これまでの“手伝い”の感覚とは大きく変わって責任感ものしかかるはず。しかしながら、新規就農への不安感は思ったよりも早く解消されたのだそう。

地元の酪農組合(美野里酪農業協同組合)の団結力がとにかく素晴らしいんですよ。

例えば、普通の会社の経営者だったら、成功のための秘密ってあまり人に言わないと思うんですけど、組合のみなさんはすごくオープンで、『うちではこういう取り組みをしている』とか全て包み隠さず教えてくれます

また、酪農に関するセミナーも頻繁に開催されるし、仲間同士で集まって勉強会もするし、酪農家に対しての補助も手厚いし……環境が整っていることもわかりました。」

「それに、周りで稼いでいる農家さんがすごく多いんですよ。恵まれた人間関係と環境を知り、いつしか自分にとって“義務感”だった酪農の仕事が“憧れ”や“楽しさ”に変わっていきました

あの人みたいな酪農家になりたい』と思えるベンチマークのような存在が近くにたくさんいると、不安になっている暇なんてありません。いつでも前を向いていられます。」

目指すは現状の規模で利益の最大化

新規就農から6年経った木名瀬さん。今ではこの仕事にサラリーマンの時とは違う酪農ならではのやりがいを感じているようです。

「評価がストレートなのが酪農のおもしろいところ

会社員のときは、自分の仕事を評価されて、それが給料やボーナスに反映されるまでにすごく時間がかかっていました。それに、その評価が正しいのかどうかもよくわかりませんでした。

酪農の場合、うまく育てればしっかりといい牛になり、その分収入にもすぐに反映されます。餌を少し変えるだけで乳量が増えてたくさん出荷できるようになったり、オスの牛を3ヶ月間丁寧に育てた結果、高値で売れたり。

うちは規模としてはそれほど大きくありませんが、いろいろな工夫でより良い経営ができると思っています。しばらくは牛や牛舎を増やすことは考えず、今の規模で利益の最大化を目指したいです。

小美玉の恵まれたコミュニティに支えられて酪農を始めた木名瀬さん。

お話の途中、柔らかな物腰で「僕なんてペエペエなんで……」と言いながら謙遜していましたが、瞳の奥の力強さに、仕事に対する確かなプライドを感じました。

木名瀬牧場

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  • 営業時間:ー
  • TEL:ー
  • 定休日:ー
  • アクセス:小美玉市柴高 428  

飼養頭数 93頭