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泣き笑いの「女子トーク」から、 畜産女子が大切にしている“つながり”の実態が見えてきた!

  • #畜産女子

この記事の登場人物

平野 恵
平野養豚場

この記事の登場人物

眞榮城 美保子
眞榮城牧場

この記事の登場人物

田中 あつみ
田中畜産

この記事の登場人物

清水 奈々
ファームつばさ
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昨年末に、畜産に携わる全国の女性の方々にご協力いただいた「畜産女子」実態調査アンケート。190件の回答結果 を見ながら、4人のゲストをお迎えして、YouTube配信した畜産女子トーク(2020年1月20日)の模様をお届けします。一人で悩む方々のヒントや解決の糸口になればと思います。


※記事の最後にアンケートを用意してますので、ぜひご感想をお寄せください!

まずはゲストご紹介します。

お一人目、福島県「ファームつばさ」の清水奈々さん! 夫婦で酪農経営されて、0歳のお子さんがいらっしゃいます。

 福島県鮫川村という超田舎、標高が700mくらいのところで酪農をやっています。’17年に夫婦で新規就農して、今はジャージー牛を30頭ほど飼い、牧場近くにチーズ工房を作って6次化して商品も販売しています。今日はよろしくお願いします!

●ファームつばさInstagram

…お二人目、兵庫県「田中畜産」の田中あつみさん! 牛飼い歴14年目。3人のお子さんがいらっしゃいます。

 兵庫県の北部で但馬牛の繁殖農家と牛肉生産・販売をしています。主人が新規就農で「田中畜産」を始めて、そこに私が嫁いできました。夫婦で経営していて、母牛が50頭ちょっとという規模でやっています。本日はよろしくお願いします。

●田中あつみさんInstagram

…3人目、千葉県「平野養豚場」の平野恵さん! 林SPF豚を育て、「木更津の恵みポーク」をブランド展開されています。

 
はい、旦那が大好きな平野恵です(笑)

 
のろけた!(笑)

 千葉県木更津市で養豚をしています。旦那さんと旦那さんのお母さんと、去年から頑張ってくれている19歳の男の子のスタッフ、4人で農場を回していて、母豚約130頭、全体で約1400頭ほど育てています。

●平野養豚場Instagram

…そして、沖縄県からは、「眞榮城牧場」の眞榮城美保子さんです。

 沖縄県石垣島の北部で、黒毛和牛の繁殖農家をしています。主人と私を中心に、義理の父と母にも手伝ってもらいながら経営しています。大学時代に取った人工授精師の資格を活用しながら、母牛60頭ほどを育てています。

●眞榮城美保子さんInstagram

皆さん、よろしくお願いします!

今日はアンケートでも浮き彫りになった女性畜産家の悩みを取り上げながら、ゲストの皆さんの経験談をお聞きしていきたいなと思っています。

最初に、「畜産女子のホンネ」アンケートを見ていきます。

Q1.は、「畜産業に就いたきっかけは?」です。

 ダントツで多かった理由は「結婚」。
そして就農前の職業として、会社員だった方が約3割。

 
私も同じですね。

…異業種から結婚を機に入った方々は、文化の違いにとまどった方も多そうです。

「子どもができるまでは「早く跡取りを!」と周りから急かされ、女の子が生まれたら勝手に残念がられて「次こそは男の子を」と言われた」という声も。

 そう! 「うまいこと産んだね!」とか言われたりね(笑)

…嫁姑問題もいろいろありそうですね。

 うちは新規就農だから、そういう問題はなかったんだけど、みんなはどう?

 すごく仲良いし大好きですけど、やっぱり、お姑さんは神様だったよね(笑)

Q2.は、「お仕事の時、化粧しますか?」

 
…こちら皆さんは、いかがですか?
「お仕事の時、メイクはまったくしない」という方!

『ハイ!』

…全員ですね(笑)

 顔がベタベタになりますよね。草がくっついたりして。

 
なるなる!

 どうしても牧場の良い香りがついちゃうので、出かける前はシャワーを浴びますしね。それを考えるとメイクは必要ないかなって(笑)

Q3.は「同業の男性にキュンとする瞬間は?」

 1位の「トラクターの運転がうまい」、これはカッコいいですよね。

 この業界ならでは、ですね。2位の「力仕事をする姿」も、体を使う仕事だから皆さん力はありますからね。でもその割には結構男性、お腹出てませんか?(笑)

 
本当!? 養豚はいないよ~!(笑)

 もしかして酪農家限定!?(笑)これもアンケート取りたいですねぇ。

 3位の「動物愛を垣間見た瞬間」。畜産業界の方って強面の方が多いじゃないですか。強面なんだけど、動物と接している時はすごく優しかったりすると、そのギャップがいいですね。

 4位に上がっていた「牛の扱いが上手」っていうのもわかります。女の人って、やっぱりちょっと牛にナメられたりしませんか? 私が行ったらすごい向かってくるのに、旦那が行ったらすんなり言うこと聞いたり。

 あるある! 私もどつかれる! 牛ってボーッとしてるイメージあるけど、順位制の動物だから、ちゃんとわかってるんだよね。

…「DIYができる」という声も多かったです。畜産家って何でもできますよね。

 うちも台風で被災して建物を修復した時以外は、業者を呼んだことがない(笑)

Q4.は、「畜産女子あるあるエピソード」

「牛グッズ集めがち」・「人間の出産・子育て話を牛に置き換えがち」・「平気で“種付け”とか言っちゃう」などなど…。

 これは全部その通りですね(笑)。牛グッズ集めがちだし。

 ホルスタインが多いから、ジャージーのグッズをもっと出して欲しいなって思いますね。

出産に関しては、私9月に出産したんですが、出産前に、子牛が頭から出てきちゃって前足が出なかったので一度子宮に戻した難産の母牛がいたんです。それを見たらすごい感情移入しちゃって…。可哀想だし、「次私なのに…」って泣きそうになりました(笑)

 私の友だちは、破水した牛見て、自分も“もらい破水”したらしいですよ(笑)

 すごいね(笑)。逆に自分の出産の時は、意外と冷静だったかもしれないな。「愚痴相手は動物」っていうのも、わかる~(笑)

 「女子会では、恋バナより子牛の下痢の話で盛り上がる」、これ私や!(笑)

ありがとうございます。

次! 皆さんが「畜産業界に入られたきっかけ」を聞かせてください。

 私は酪農家に嫁いだことがきっかけなんですが、私自身動物が好きで畜産関係の大学に通っていて、旦那さんとは大学で出会ったんです。まさか結婚するなんて思ってなかったんですけど(笑)

 私も畜産系の大学に通っていたんですが、2年生の時に石垣島のさらに離島の黒島というところに研修に行って、牛飼いにどハマりして、石垣島に移住することを決めました。ただ、そのまま畜産業界に入ると視野が狭くなってしまいそうだったのと、人見知りを直したくて、就農前に一度地元の大阪に戻って、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに3年勤めました。

その後石垣島の肥育繁殖一貫経営の牧場に就職して、道端で旦那と出会って結婚しました。

 
何、道端で!?(笑)

 私は非農家出身なんですが、動物が好きだったので、大学で1年間畜産の勉強をしながら酪農の販売会社でアルバイトをさせてもらっていたんです。そこで牧場に研修に来ていた主人に出会ったことがきっかけで結婚して、嫁ぎました。

 私は逆にサラリーマン家庭で育ったので、動物と触れ合う機会は全然なくて、元々は救急患者ばかりを受け入れている病院で看護師をしていたんです。たまたま、結婚したいなと思った相手が養豚農家だったので、この世界に入りました。

…まったくの異業種からって、大変じゃなかったですか?

 いや、入ってみたら、すごい楽しかったんです(笑)
「ナースコール鳴らない! 最高!」って(笑)。動物ってなんて可愛いんだ! 文句言わない! ストレスがない! みたいな。

…そういう感覚なんですね、すごい!!
逆に、この業界に入って環境の違いに驚いたことってありましたか?

 会社勤務の時はカレンダー通りの休みをもらえていたので、そこが動物相手の仕事と一番違うところかなと思います。牧場によっても違うと思うんですけど。

 肉牛だとヘルパー組合ってないですしね。

 そうなんですか!? 牛はみんなあると思ってた。養豚もヘルパーはないんですが、うちは家族経営だけど女子は週休2日取ろう、ということを3年前に決めて、環境を変えていきました。

 やっぱり少々無理矢理にでも時代にそったやり方に変えていかなきゃなとは思いますよね。体力も要る仕事だし、ちゃんと休みを取らないとケガにもつながりますしね。

…環境の話で言うと、眞榮城さんは移住による文化の違いで大変だった部分もあるとか。

 私の場合、沖縄は、言葉も違うし、文化も違うし。料理の味付けも何も通用しないから外国状態でした。行事もいろいろあって、踊りを覚えたり、そういう点は大変でしたね。ただ、その行事のおかげで家族や地域との結びつきはすごく強くなりました。

 
すごい!

次のテーマ、「子育て」についてもお聞きしていきます。

…清水さんはお子さんが生まれたところで、大変なんじゃないかと思うのですが。

 でも個人事業主なので、お昼間はわりと自分で時間が作れる方だと思います。私が時間を取りたい時は、旦那さんに子どもを見てもらっています。ただ酪農は朝が早いので、夜は旦那さんにしっかり寝てもらえるように、私だけが子どもと一緒にいるようにしています。畜産って子育てはしやすい環境かなと思ってるんですが、皆さんはどうですか?

 時間は取りやすいかもしれないですね。ただ、うちは3人子どもがいるんですが、仕事もしなきゃ、子育てもしなきゃ、と精神的に一杯いっぱいになってしまった時期はありました。

自分が“どうして欲しい”ということを主人にちゃんと伝えれば良かったんですが、「言わなくてもわかってよ」みたいな感じになってしまって。自分の気持ちをきちんと伝えるようになってから、気持ちも楽になりましたね。

 うちは上の子が12歳で下の子が6歳と、歳が離れているので、今はほとんど上の子が面倒見てくれているんですが、私も一人目の頃は田中さんと同じで、誰にも言えなくて。お義父さんお義母さんたちに「見て欲しい」ということも言えず、一人で追い詰められて体調も崩したりしていました。

2人目は要領も良くなって、自分が遊べるようにするためには、旦那さんが私と同じくらい家事ができて子どもの面倒も見られるようにする必要があるな、ということで、旦那さんに家事を全部細かく教えて(笑)

お互いにどうして欲しいかをしっかり話し合うことで、分担ができるようになって、今は仕事も家事も完全に分業にしています。仕事も家事も、優先順位をつけるようにしていますね。

 完璧を求めるとしんどいですからね!
私たちの場合は、子どもを作らないという選択をしたんです。結婚前から一緒に頑張ってきたので、私たちにとって第一優先は何より「平野養豚場」でした。仕事ではずっと一緒だけど、ふたりのプライベートの時間ってなかなか取れないので、これ以上子どもの時間は割けないな、それよりも旦那と一緒にいる時間をもっと大切にしたいなという結論に至りました。ほら、私旦那のこと大好きだからね(笑)

…ありがとうございます!!!(笑)

「女性だからできること」については、皆さんどう感じておられますか?

 世の中は男女平等という風潮があるけど、作業内容を男女平等にすると、体のつくりが違うので、絶対に無理がきてしまいます。だから私はスタッフにも、男性には男性の良さがあって、女性には女性の良さがあると伝えています。

男性は力があるから力仕事を率先してやればいいし、女性は細かいことに気づく能力があるから、例えば子豚がいまどんな状態かをよく観察していくとか、そういう良さを生かして、補い合いながらやっていくのが一番いいのかなと思っています。

 普段は男性だから女性だからということはあまり意識せずに仕事をしているんですが、同じ農場の中でそれぞれ違う視点があると、多角的に農場を見ることができるのかなと思います。その視点をディスカッションしていくと、面白いですね。

 夫婦それぞれが経営者、という考えで、自分たちの農場のためにお互いが意見を言い合うことは大事ですよね。最近は全国的に農業女子を支援するようなイベントなども多いので、自分にしかできない人脈を開拓して、二人で共有していくのもいいのかなと思います。

 私が一番思うのは、お金感覚(笑)。女性って現実的だし、先を見通す力があると思うんです。でも男の人ってすぐに“車輪”を買いたがるでしょ?(笑)。うちは家計に関しても5000円以上は「要相談」にしています!

「 “つながり”を作ることの大切さ」についてもお聞きしていきたいのですが。

…清水さんが地元とのつながりを大切にされた結婚式は、本当に印象的でした。

 これはどっこいしょニッポンでも取り上げてもらったんですが、村の方々に顔を覚えてもらうために、地元の方をみんな呼んで、村内の草原で手作りの結婚式をしました。受付や司会進行は、夫の友だちや商工会の先輩方に全部やってもらって、カジュアルにバーベキューをしながら、披露宴的な感じのものをして。

 ●新郎新婦が子牛と入場!乾杯はミルクで!
村をあげての牧場ウェディングに密着!

https://dokkoisyo.jp/join/3372/

 
可愛い~!

 夢だったバケツプリンを作ったら、子どもたちも嬉しそうにしてくれてましたね。

うちの牛も連れて行って。村の法被は役場から借りました。これは本当にやって良かったなと思います。良い思い出です。福島で震災後に新規就農したので、地元の方には本当にお世話になりました。鮫川村という“村”に嫁いできたので、地元の方との関わりは切っても切れないというか、むしろ支えがないとできなくて。

自分たちの仕事や活動を新聞やテレビで取材してもらうと、地元の方からも「新しいことを頑張ってるね、応援してるよ」と言ってもらいやすいし、自分たちの励みになるので、発信することは大事だなと思っています。

…眞榮城さんの“つながり”は、いかがですか?

 私も最初は知り合いが全然いなくて、子どもができても周りに頼ったりできない性格だったので、ポツーンという感じだったんです。でも一人で内に入り込んでしまうとどうしても逃げ場がなくなるので、とにかくつながりを作ろうと思って、牛飼い女子で「牛ガール」というグループを作りました。

和牛改良組合女性部だったり、全国の牛飼い女性が何百人も集まる全国モーモー母ちゃんの集いに参加したり。

私の母ぐらいの年齢も方々がまだまだ現役で働かれているので、こうした集いは比較的年齢層が高いんです。

でも上の世代と若い世代とはやっぱりギャップがあるんですよね。

私も先輩にすごく怒られた経験があって、今なら自分のためを思って言ってくれていたんやなってことがわかるけど、若い子たちにとっては、何でもハッキリ言う上の世代は怖い存在。

だからこそ、私は今こうした従来のつながりと私が結成した若手グループ両方の世代間をつなぐ役割になる必要があるんじゃないかなと思っています。

 牧場をやっていると、仕事が牧場内で完結してしまうので、人と会わないですからね。

 
誰ともしゃべらないよね。

 そう! 家族としか話さない! それって本当に良くないから、私も村の特産品の開発の仕事に参加してみたりもしています。外に出るって大事!

 私もまさに同じことを感じていて、私が嫁いだ当時、平野養豚場は廃業を決めて頭数を減らしていたんです。エサはエサ屋さんが運んでくれるし、365日誰とも会わず、本当に家族としか話さない。しかも旦那さんのモチベーションもなくなっている。

そこを何とか変えたいなと思っていた時、地元で「かずさファーマーズマーケット」という生産者と消費者が直接話せるイベントがあって、旦那さんに「出たい」と言ったんです。

最初は反対されました。
365日同じ作業をしている中で、イレギュラーな仕事が増えるわけだから、「どうしてそんなにまでして豚を売らなきゃいけないの?」って。

私は別に豚が売りたかったわけじゃなくて、平野養豚場の豚を地元の方に知って欲しかったんです。消費者と対話することで、「賢ちゃん(※旦那さま)が作る豚って美味しいね」という声を聞いて、“あなたの仕事は本当に良い仕事なんだよ”ということが伝えてあげたくて。

イベント出店をきかっけに、SNSも開設しました。イベントには月3~4回参加して、当時は地元に1店舗しかなかった平野養豚場の豚を使ってくれる飲食店を30倍に増やしました。

うちが育てている豚って「林SPF」という関東だと有名な豚なんですが、豚って牛と違って血統書やタグがないから、追えないんです。それが養豚農家のネックで…。

 
そうなんだ…。

 だから今は飲食店さんに一頭買いを推進していただいています。
フードロスの観点から見ても、ロースだけ、バラだけで買うのはあまり良くないというか。バラになってしまうと誰の豚かわからなくなってしまって、お肉屋さんも大変だから。

飲食店さんが上、お肉屋さんが上、生産者が上、とかではなく、みんながフラットな関係を大事にして、とにかく地元で愛されて、地元に還元できる養豚農家を目指しています。

今、恵さんファンの方からこんなメッセージも届きました。

『台風被災の時、電気が止まった平野養豚場さんの代わりに、飲食店の方々が指揮をとって実際に必要な物を中継。東京からも地方からも地元商店からも様々なところから支援が来ていました。それは、普段から地元に応援してもらえるような活動をしている賜物だと思います!』

 ありがとうございます! 2年前の台風15号の時は、11日間停電して。これって畜産農家にとっては本当に過酷で。記憶がないくらい働きました。

周りの民家も屋根が飛ばされてみんな被災していた状態だったので、もう無理かなと思いながらWi-Fiがつながっている街まで行って、FacebookなどSNSで投稿させてもらって帰って来たら、朝7時、みんながワーッと手伝いに来てくれたんです。

飲食店さんもスタッフ30人くらい、総出で連れて来てくれたりして。本当にありがたかったです。そこは本当に日頃の関係性ですね。

…田中さんにはSNSの発信についての思いを聞かせていただきたいのですが、日々更新されるSNSでは、旦那さまとそれぞれの視点があるのも面白いなと思って見せていただいています。この辺りはどんな思いで発信されていますか?

 特別に高尚な思いがあって発信しているわけではないんですが、最初に始めたきっかけは、“牛飼いって楽しいんだよ”ということをみんなに伝えたいという気持ちでした。SNSを通して、私や主人の人柄が伝わったり、私たちのフィルターを通した牛飼いの暮らしや自分たちの気持ちが伝わるといいなと思って…。

続けていくと、身近な地域や同業者のつながりだけでなく、離れた地域で畜産をされている方や、異業種の方、お肉を買ってくださった方ともつながりが持てるようになったんです。

皆さんおっしゃったように何もないと自分たちの農場だけで完結してしまいますよね。だから、自分の考えだけに留まらず、いろんな考えが見られるのもSNSの良いところかなと思っています。

趣味でもあるんですが、今は仕事の一部として、ちょっとした使命感もあって発信しています。ちょっとだけですけど!

…いつもお料理が本当に美味しそうなんですよね。

 
本当、美味しそう!

…本が紹介されていたり、お子さんとの日常が載っていたり、ほっこりしちゃいます。

 
ありがとうございます!

…皆さんのお話を聞いていて、改めて“つながり”って大事なんだなと感じたのですが、つながりを作るという部分では、女性の方が上手な部分もあるのかなとも思いました。

 この業界で女性となると、より可愛がってもらえるなというのはありますね。

…最後、視聴者の方からの質問にもお答えいただけますか?

『うちの奥さんは非農家で、結婚をきっかけに養豚することになったのですが、特に不満も言わずに頑張ってくれています。でも、匂いだとか、汚れだとか、ウンコ付いたりとか、我慢してるのかなぁと思ったりすることもあります。その辺、どうなんでしょう? 豚はカワイイと言ってくれてます(笑)』

 
嫌だったらやらないと思う!

 うん! 私も高圧洗浄で飛び散ってきたウンコ、顔中に張り付いてましたけど、嫌だったらやらない!(笑)

 高圧洗浄はヤバいね(笑)。でも本当に嫌だったら続けられないよね。これは奥さんに感謝ですね。「ありがとう」と伝えることが大事だと思います。

 心配するより、言葉にして感謝を伝えてあげてください! その方が絶対嬉しいと思う!

『今日、子牛が死んで(不慮の事故死)でパートナーがすごく落ち込んでいます。仕事でパートナーが落ち込んだ時、どのように声かけしますか?』

 最近うちでもあって、私も泣いて落ち込んでいたんですが、その時主人には「誰も悪くないから(気にするな)」と言われました。

 私は、悲しかったらまず泣く。そして原因があるなら、次の命に生かす方向に持って行きます。気になることがあれば論文だって調べます。

 いろいろ状況はあると思うんですが、どんな場面であっても悔いはあると思うんです。でも誰かに何かを言われたから心がすっきりするということは、私はないので、対策を考えることに時間を使いつつ、自分の中で整理していくかなと思います。

『同じ畜産の世界で大動物の獣医師として働いている女子もたくさんいると思います。女子獣医との交流はありますか? 同じ畜産の世界で働く女性として思うことはありますか?』

 牛ガールを結成した時は、獣医師さんも授精師さんも、削蹄師さんも、関係機関の方も、畜産に携わる女性は全員に声をかけて結成しました。病気でも何かあった場合はすぐに電話して聞けるし、このつながりは大事ですね。

『はじめまして! 牛飼い目指して修行中の者です。周りの農家さんにたくさん助けてもらいながら、なんとか夢が形になりそうで、牛舎や牛は見つかったのですが、将来のパートナーが見つかりません。何かアドバイスがありましたらお聞かせください!』

 気長に待つしかないよね(笑)。私の旦那さんも35歳過ぎてから結婚したけど、結婚も諦めていたみたいだし。

 どっこいしょで旦那さん募集とかお嫁さん募集みたいな企画、してくれないですか? 嫁いで畜産の仕事をしたいという女性からの需要あると思うんですよね。きっかけ作り、いかがですか?

 
お見合い大作戦!

 
いいですね!(笑)

 やりましょうよ! このご時世だからオンラインでもいいし。私たち、見守り隊としてモニター出演します(笑)

…新しい企画が生まれそうです!(笑) ありがとうございます! 考えます!
今日は皆さん、いかがでしたか?

 
あっという間でしたね~。

…これから就農しようとしている女性やすでにお仕事されている畜産女子にメッセージをお願いします!

 畜産業ってすごく楽しくて、“いいじゃん”と思えることがたくさんあるので、好きなのであれば入っていただければなと思います。

 どんな仕事でもそうだと思うんですが、自分一人ではどうにもならないんですよね。だからもし、一人で泣いている方がいたら、一人で泣かないでください。SNSでも地域のつながりでも、声を上げたら絶対に誰かが助けてくれます。一緒にがんばりましょう! 待ってます!

 私は農家のお嫁さんにエールを送りたいなと思います。遠くにいても同じような経験や思いをしている人は必ずいるので、同じ思いをしている人が全国にたくさんいるよ、ということを忘れないで欲しい。家族経営だとしたら、休みを取るにしても改革する時は批判もされるけど、私も7年必死にやってきて、今やっと花開いて毎日が幸せです。とにかくがんばる! 負けない! バイタリティのかたまり! みたいな人になると大丈夫なんじゃないかな、きっとすごく良い未来が待っていると思います。何かあれば私も相談に乗ります!

 仲間が増えることは、私たちにとってはすごく嬉しいことなので、やりたいけどどうしよう? と悩んでいる人がいるなら、まずはいろんな人の話を聞いて欲しいと思います。連絡を取って「教えて欲しい」と言えば、きっと皆さん200%くらいで返してくれると思うので、勇気を出して自分で一歩踏み出してみてください。今日のように関係がつながっていけば、また視野も広がるし、無限な可能性があるんじゃないかな。一緒に盛り上げていきましょう!

…今日は本当にありがとうございました!
では皆さん、またお会いしましょう!

どっこいしょー!

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