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食育活動からオリジナルペットフードまで。旺盛なチャレンジ精神とフットワークが強み。

  • #六次化

この記事の登場人物

町屋 裕二
浅野農場(直営店スマイルポーク)
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自社での飼料調達をはじめとして、他の農家や養豚業とは一線を画す独自の方法で循環型農業に取り組んでいる浅野農場。その取り組みのひとつとして、同社が特に力を入れているのが地域への貢献活動。

子どもたちに伝えていきたい生命の大切さ。

「うちが今のスタイルで養豚業を営めるのは、ここ当別町だからこそ。空気や水がキレイなのは豚の生育には重要ですし、豚舎にモミガラを鋤き込む『バイオベッド』を導入できるのも、この町が北海道有数の米どころだからです」

農場がある北海道当別町には、北欧を思わせるのどかな田園風景が広がり、札幌まで車で約40分という近さながら豊かな自然に囲まれた環境が魅力。総務部長を務める町屋裕二さんは、自身が当別町出身であることからも、地域貢献に積極的な姿勢を見せています。

「浅野農場としても地域と積極的に関わっていくことが大切だと考えていて、当別町を含む近隣市町村の学校給食施設には、利益を度外視してうちの豚肉を提供しています。子どもたちにはぜひ、安心安全で、おいしい豚肉を食べて大きくなってもらいたいと思っているんです」

また、浅野農場では小学校や養護学校に出向いて行う出前教室も頻繁に行っているのだそう。

「食育や生命の大切さについてお話しすることで、養豚の世界にも興味を持ってもらいたいですし、養豚業を次世代に伝えるためも大切なことだと考えているんです」

自社で直売店を構えるほか、飲食店などへの販売も直接納品を主体としている浅野農場。直売店では豚肉を使った弁当の販売も行っていて、美味しい豚肉がリーズナブルに楽しめると人気を集めています。

「数量限定ということもあって、販売から1、2時間で完売してしまうことがほとんどです。トラックドライバーの方々から『あと○分後に近くを通るから』と予約電話をいただくことも多いです」

直売店では、豚肉以外にも自社農場で取れた新鮮な野菜や近隣農家が育てた米などを販売。その中でやや異質とも思えるのがペットフードです。

「この製品は、規格外品の処理に困っていた農家から買い取ったお米から作ったものです。規格外とは言え、安全性も味にも問題はありませんから、パフ化してペットフードとして販売してみたところ、予想外に好評で(笑)。このごろは大量買いしてくれるリピーターも増えているんです」

「人に困ったことがない」のも浅野農場の自慢です。

町屋さんはこうした取り組みができるのも、創業以来のチャレンジ精神とフットワークの軽さがあるからだと説明します。

「浅野農場は創業以来、循環型農業の追求など他とは違うやり方を模索してきた歴史があるので、チャレンジ精神がとても旺盛なんです。加えてスタッフみんなに発言権があるから、パートスタッフでも自分のアイデアをどんどん提案できます。おそらくそれが仕事のモチベーションにもつながっているのか、スタッフの定着が良く、人に困ったことがないというのも自慢です」

今後も養鶏業とのコラボや道外への出荷など、従来の枠に縛られない新しい事業展開も企画中だと教えてくれた町屋さん。浅野農場のこれからにぜひぜひご注目ください!

浅野農場(直営店スマイルポーク)

  • 営業時間:9時~17時
  • TEL:0133-22-4129
  • 定休日:水曜日
  • アクセス:石狩郡当別町対雁10

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