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次世代リーダー育成塾開催!!新たな世代が畜産を築く

この記事の登場人物

全6回目講習
次世代リーダー育成塾
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2016年10月から行われた「次世代リーダー育成塾」。全6回の講習が2017年3月24日に修了しました。

国内における高齢化・少子化という人口の構造変化と減少に加え、激しさを増すであろう海外からの攻勢に対して、さらなる事業強化、6次産業や多角経営への転換などが必要となってきている現在。
育成塾では、このような市場環境に対応できる経営力を学び、「夢(中期ビジョン)を見える化」することを目指してきました。

次世代リーダー育成塾の内容を紹介!

全6回のカリキュラムを通じてのコンセプトは、「経営を体系的に学び今後のアクションプランを策定すること」、そして、「ケーススタディで現場の問題・課題解決方法を学ぶこと」。

第1回は「原理原則」(企業経営と後継者の使命)、第2回目は「事業戦略」(時流に合わせた事業戦略の構築)、第3回では「計数」(損益計算書や貸借対照表、損益分岐点分析など)といった経営内容を講義とグループディスカッション、さらにはケーススタディを取り上げながら、各テーマを掘り下げていきました。

今回は、第6回の様子を一部ご紹介します。

「方針徹底」で利益を出し続けるアクションプランを描く

▲タナベ経営 深澤 宏様

参加者のアクションプランを発表!

その後、参加者のみなさんのアクションプランの発表へ。

▲朝霧メイプルファーム 丸山様

みなさん、将来を真剣に語っています。質問も多数飛び交い、学ぼうという強い姿勢が伺えました。

ケーススタディ・日本全薬工業 「全社員がとことん考え、行動する企業風土に。」

▲日本全薬工業 高野恵一社長

ケーススタディとして、農家を支える企業からも会社事例の共有がありました。
お話いただいたのは、日本全薬工業の高野恵一様です。
日本全薬工業は、福島県を拠点に動物用医薬品の開発・製造・輸入・販売を行う企業。高野様からは、日本全薬工業の会社経営、具体的な施策についてのお話がありました。

こちらは、参加者に共有された、日本全薬工業の「経営品質4つの基本理念」です。「“全社員が考え、全社員が提案する企業”をスローガンとして掲げている」と、高野社長。

「ユニークなスキルやノウハウを創造して組み合わせ、ユニークなシステムをつくり、それを成果に繋げることが重要です。」とも。

こちらは、高野さんが作成したA4 用紙10枚に及ぶ日本全薬工業「組織プロフィール」の一部。

「こういった組織プロフィールをつくることで自分を知り、ライバルを知り、会社の経営資源、取り巻く環境変化を知ることで、変革課題を認識できるようになる」と高野社長。

最後に、高野社長は、チャールズ・ダーウィンの『最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるわけでもない。唯一生き残るのは、変化に適応できる者である。』という言葉を引用したうえで、「時代の変化をどう読むか。そして、変化に対応できる体勢を常にとっておかなければなりません。」とおしゃっていました。

修了書授与!

すべての講義を終えた後は、修了書授与が行われました。
厳かな雰囲気ですが、参加者の皆さんはとてもすがすがしい顔をしているように見えます。

最終日はやっぱり懇親会!

こういう場でも積極的に意見を交換する皆様。いろんな方がいて、場を盛り上げていました。
この日だけではなくセミナーの際にはみんなで飲みに行き、意見交換が積極的に行っていたとのこと。畜産家同士の交流の場という意味でも、育成塾は大きな役割を果たせたのではないでしょうか。

“夢(中期ビジョン)を見える化”する――主催者の想いとは

最後に、主催者の深澤塾長に、育成塾を終了しての感想を伺いました。

「第1期育成塾を発足して、6ヶ月間経営者としての素養を身に付けていただく事を目的に進めて参りました。参加メンバーは次期経営者、すでに社長になられている若手社長、獣医師様でした。皆さん真剣に取り組まれ、最後の修了論文(ビジョンづくり)は、皆さんが学んできた事を活かした内容になっていて、講師として非常にうれしい限りです。是非、学んだ事を忘れることなく普段の仕事にも活かして頂ければと思います。本当に良い育成塾でした。」

また、日本全薬工業の黒田部長は、

「20代~30代の若い経営者候補など、多くの方々に参加をしていただきました。私たちが考えていた以上に皆さんの意識は高く、驚きました。大手酪農家の子息や、将来の幹部候補、さらには獣医の先生や酪農組合の職員など、立場の異なる方々集まり、有意義なセミナーになったと感じています」

と、おっしゃっていました。

今回参加したメンバーは、みな育成塾を通じて大きく成長しました。
しかし、これからは現場での実践が待っています。数年後には、どのような変化を遂げているのでしょうか。
今後、どっこいしょニッポンの取材で、「その変化を見に行く」ということもあるかもしれませんね。
その際は皆さま、よろしくお願いいたします!