事業戦略の構築 / 次世代リーダー育成塾 <第3回> | どっこいしょニッポン

事業戦略の構築 / 次世代リーダー育成塾 <第3回>

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集え、志し高き後継者たち!
農場経営に本格的な経営学を取り入れよう

次世代の牧場経営をリードしていく皆さんを応援するため、経営の「武器」になる実践的な経営学を、6回にわたってお届けする特別企画。第3回となる今回のテーマは、『事業戦略の構築』。今回も経営のプロフェッショナル、タナベ経営の深澤さんにお話を伺いました。

講師紹介

深澤 宏

酪農、肥育農家向け経営学セミナー「次世代リーダー育成塾」塾長、タナベ経営コンサルタント。経営のあらゆる課題解決において実績をあげている。売上げアップ、利益アップ、赤字脱却、人材育成など幅広い成果を上げ続けており、様々な業種での経験を活かしたコンサルティングを武器とする。

事業戦略=事業を長続きさせるための作戦

事業戦略と言うとやや大げさな印象を持たれるかもしれません。そこで、ここでは戦略を『今の事業を長続きさせる作戦』と表現したいと思います。

我々は、何のために仕事をしているのでしょうか? 生活のため? 贅沢をしたいため? ただ何となく周りに文句言われないため? もし、そのような目的だけで仕事をしているのだとしたら、降りかかってくるさまざまな経営の困難を跳ね返すことはできないでしょう。

では、どうすれば経営の困難を跳ね返す力を身につけ、今の仕事を続けていけるのでしょうか。それは、あなたの「ウチの製品は素晴らしい!」という気持ちを、お客さんに伝えるための『作戦』こそが『戦略』ということです。

『戦略』=『作戦』はこうつくる!

今回は、その『戦略』=『作戦』をどのように立てていけばよいのかをお話します。事業=仕事は、自分のためにするのではなく、誰かのためにするものです。その“誰か”とは、売上を頂く先、つまり“顧客”(=お客さん)となります。タナベ経営では“顧客”を2つに定義しています。一つ目は、『世の中』、もう一つは『人』です。皆さんの仕事は、そのどちらにも貢献していかなければ必ず衰退し、倒産の道を歩むことでしょう。

そうならないためには、次の2つを考えることが非常に重要です。


■自分たちの仕事が『世のため』『人のため』にどのように貢献しているかを考える。

■ そこに自分たちの強みを十分活かせているか。
そして、今のつながりのほかにも、他にビジネスチャンスがないか。


この2つを考えることが『作戦を立てる』ということなのです。

『作戦』を立てるにはコツがあります

では、実際に作戦を立てる手順を考えていきましょう。

ここまでで挙げた①〜④ことが明確になってくれば、仕事への情熱は俄然出てきます。
経営者がまずそこを自信を持って話せるようにすることが、従業員をモチベートするための一歩になります。

創業者は困難を乗り越えるたびに①〜④が明確になっていますが、2代目、3代目は“創業の経験”ができませんので、作戦についてはよりロジカルに考える必要があるのです。
そして、さらに大事なのが、頭で考えたことを実践レベルに落とし込む、ということです。それが、「ただのスローガンで終わらせない」ためのポイントです。

どうでしょう?
作戦を立てること、けっこう難しそうですか?しかし順を追って学んだ後に、時間をとって改めて考えてみると、決して難しいことではないので、安心してください。

『作戦成功』=良い結果が出る。

作戦の立て方についてはなんとなく分かっていただけたでしょうか?

では、いよいよ作戦を成功させ、良い結果を出すための具体策に移ります。経営は、決して一人で成立するものでありません。必ず、同志、仲間、従業員がいます。従業員の中には社歴の浅い人、熟練者とさまざまな人がいます。まずは、その全員に作戦の中身をしっかり共有しなければなりません。一人として、「分からない!」という人がいてはいけないのです。

そこでオススメしたいのが、作戦発表会の開催です。そして、発表会終了後には、ぜひ懇親会を開催して、組織一丸体制を築いてほしいのです。

みんなの心を1つにする「作戦発表会」の運営方法とは?

①皆が集まって、『作戦』を聞く場所を決める。(会議室などの会場を借りるのも◎)

②発表会の日時と役割分担を決める。
例) 式次第を作成
1.経営者挨拶  30分
2.作戦発表(後継者)60分
3.従業員代表挨拶  10分 等

③スケジュールを作成して、全員に配布する。

④懇親会の案内を作成する。
(懇親会では、従業員一人一人が思いを発表する機会を設けるとベスト)

このような共有化を図る機会を必ず設けることが大切なのです

作戦発表会が終わったら何をする?

作戦発表会を開催したら、次は『作戦』が実行できているかのチェックをしていかなければなりません。オススメは、毎月決まった日にチェックの機会を設けることです。業務上、毎月が無理な場合は、3か月に1回行うのが良いでしょう。
ただ作戦を立てただけでは、従業員は日々忙しく仕事をしているので忘れてしまいます。忘れかけた内容を再度思い返す機会が必要なのです。

また、その際、実行すべきだったことができていないという場合が出てくることがあります。その場合、ただできていないと反省だけするのでなく、できなかった理由を全員で究明することが重要です。そして、次は実行できるように対策を立てるのです。

この一連の流れを『PDCAサイクルを回す』と言います。

この『PDCAサイクル』を定期的に実行していくことが良い結果を出すために必要不可欠なこととなります。初めから計画を立てようとは思わず、改善を繰り返してくことで自分たちにあった作戦(戦略)となってくでしょう。

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さて、第3回の授業はいかがでしたでしょうか?
ご意見ご感想、ご質問はぜひこちらまで声をお寄せください。
ご質問については、「どっこいしょニッポン」のfacebookページで
ピックアップしながら随時お答えしていきます。
それでは次回をお楽しみに!