数々の賞を受賞するダイワファームのチーズ。その原点となる牛乳作りへの取り組みとは? | どっこいしょニッポン

数々の賞を受賞するダイワファームのチーズ。その原点となる牛乳作りへの取り組みとは?

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「毎朝必ず搾りたての牛乳を飲んで味を確かめています。生で飲んでお腹壊すような牛乳は作っていないですから。甘くておいしいですよ」

自信たっぷりに語るのはダイワファームの大窪さん。この自慢の搾りたて生乳を使い、アイスクリームやチーズの加工品製造を行っています。

牛乳の味は加工品のおいしさに直結します。おいしい牛乳を作るための、ダイワファームの取り組みについて取材してきました。

おいしい牛乳づくりのために、水と牛舎の改革

加工を始めようと決意した平成5年。おいしい製品を作るために今まで以上に牛乳の味を追求するようになりました。そこでまず取り組んだのが水と牛舎の環境です。

▲牛舎の裏手の緑豊かな林。

水は、牛舎裏手の国有林からパイプを通して湧き水を引きました。
ここを約2キロ進んだ先の水源地から水を引いています。
「もともと小林市の水は良いですが、さらに良くなりました。自分で飲んでみても全然味が違うとわかります」

▲引いてきた水は活性炭を入れたタンクに貯蔵し、牛舎で使っています。

さらに、牧場環境も大々的に手を入れます。昔研修していた静岡の牧場にならい、牧場内に天然鉱石を入れました。その量約4トンほど!湿度や湿気がなくなって快適になったそう。働いている大窪さん自身も牛舎で過ごす方が涼しくて気持ちいいのだとか。

「牛たちもゆったりとして結構落ち着いているように思います。うちは放牧じゃなくてつなぎ飼いだから、牛にストレスがかかりやすい。だからこそ、特にストレスが溜まらないように雰囲気づくりを意識しています。匂いを出さないのも大切。アンモニアの匂いがしたら牛に悪いですから」

乳固形分の多いブラウンスイスを購入

さらに、乳固形分の多い生乳が絞れるブラウンスイスも購入。

ただし、全部ブラウンスイスにするわけではありません。加工をする上で、ホルスタインとブラウンスイス両方の生乳を混ぜた方がいいと大窪さんは考えています。

「性格もね、違いますよ。ブラウンスイスはおとなしそうにしていますけど、なんか気難しいところがある。まあブラウンスイスはつなぎ飼いより放牧向きなので、放牧できたら違うのかもしれませんけどね」

牛が無理しなくていい乳量をキープ

そして、日々牛舎で丁寧に牛の状態を確認しています。

「健康と発情には特に気を付けています。とにかく病気は早く見つけないと。悪くなってからだと治療に時間もかかるし、最悪死んだりするから。でも、全体的にうちの牛は病気になりにくくて結構長生きしますよ。うちは乳量を増やしすぎないようにしていて、牛が無理しなくていいから」

酪農経営では通常、乳量は平均30キロ以上でないと経営的に採算が難しくなるところ、ダイワファームでは20キロから25キロくらいしか採りません。

「牛がどんどん乳を出すってことは牛乳の濃さが薄まってしまう。薄いと歩留りが悪くなる。うちは加工をしてなんぼだからわざと乳量が出すぎないようにしているよ」

▲餌は草と濃厚飼料。草主体の方が成分的に上がるので、濃厚飼料はバランスを見ながら控えめに与えています。

Japan Cheese Awardやオールジャパンナチュラルチーズコンテストで数々の賞を受賞し、各地から飲食関係者が視察に訪れるダイワファームのチーズ。その背景には、湧き水を引いたり、牛舎を改築したり、牛に気を配ったりと、チーズの原点となる牛乳作りの時点から並々ならぬ工夫と努力が込められていました。

今あるチーズを安定的に作りつつ、もっとレベルを上げていきたいと語る大窪さん。「すでにすごくおいしいチーズですよね?」と聞いてみると力強い豊富を頂きました。

「まだまだですよ(笑)。もっとおいしくしたいです。ヨーロッパのチーズに匹敵するようなものを作りたいじゃないですか!」