もとぶ牧場で育った牛だけが「もとぶ牛」。沖縄発のブランド牛から経営戦略を学ぶ | どっこいしょニッポン

もとぶ牧場で育った牛だけが「もとぶ牛」。沖縄発のブランド牛から経営戦略を学ぶ

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全国各地で肥育されているさまざまなブランド牛。各ブランドが長い月日をかけてその名前を定着させていく中、沖縄でここ数年のうちに急激に知名度を上げたのが「もとぶ牛」です。
もとぶ牧場を経営する代表取締役の坂口泰司さんは、肉質を追求するだけでなく、多角的な経営戦略で事業をスケールさせてきました。
 

もとぶ牛をブランド化!品質が均一で味とブランドを認知

「もともと沖縄の食肉文化は牛よりも豚。この辺りも酪農の農家は何軒かありますが、食肉用の和牛を育てているのはうちだけです。」

坂口さんがもとぶ牧場を設立したのは平成元年のこと。4万3000坪もの広大な土地を開墾し、200頭の肥育農家としてスタートしました。
その後、少しずつ規模を拡大する中、2004年には「もとぶ牛」として商標登録を取得。これにより、もとぶ牧場の和牛をブランド牛として流通できるようになりました。

坂口さんは「もとぶ牛は他のブランド牛と決定的に違う点がある」と語ります。

「日本で有名なブランド牛のほとんどは、名前に土地の名前が入っていて、その土地で肥育された牛であることを意味します。裏を返せば、様々な農家が異なる方法で肥育した牛でも、その土地で育てば同じブランド牛として市場に出回るということ。そのため、味のばらつきも当然あるでしょう。一方、『もとぶ牛』はもとぶ牧場で育った牛だけに許された名前です。品質が均一なので、一度食べて美味しいと感じていただければ、また同じ味を楽しんでいたくことができ、ブランドとしての認知は醸成しやすいと思います。」
 

川上から川下まで。6次産業化でさらに知名度をUP

ブランド化したもとぶ牛は、現在伊藤ハムと業務提携をしており、その多くが加工工場に出荷され、県内全域や全国に流通されています。その他、一部の肉が直接契約しているホテルや、香港や台湾など、海外の取引先にも出荷。もうひとつ、もとぶ牧場にとって重要なのが、自社で経営している焼肉レストラン、その名も「焼肉 もとぶ牧場」です。

レストランを展開することで、もとぶ牛の名前は沖縄県内を中心に浸透していきました。

「牛を育てていると、中にはあまり大きくならない個体もあります。そういった牛は出荷するとなかなか良い等級がつきにくいですが、実際のところ肉質自体はほとんど変わりません。自社で店をもつことで、そうした肉も出すこともできるなど、メリットは大きいです。また、沖縄には県内の人だけでなく、県外や外国からも観光客が来るので、観光客にもとぶ牛を食べてもらうことで、そこから各地に広まるという効果も期待できます。」

もともと飼料の生産と肥育という2つの事業でスタートしたもとぶ牧場。その後、繁殖や堆肥の生産、6次産業化など、川上から川下まで幅広く事業を展開していきました。

その結果、当初200頭だった牛舎が今では2200頭という規模に!

「いつかトップのブランド牛として仲間入りしたい」

坂口さんは遠い未来を見据え、さらなる戦略を考えているようです。

これからももとぶ牧場の動向からは目が離せません。

▶もとぶ牧場のその他の記事はこちらから

農業生産法人 株式会社もとぶ牧場

http://www.motobu-farm.com/

  • 営業時間:ー
  • TEL:0980-47-5911
  • 定休日:ー
  • アクセス:沖縄県国頭郡本部町字大嘉陽472番地

この記事を書いた人下條信吾

長野県信州安曇野出身・東京立川市在住のフリーライター。カメラマン・ミュージシャン・作詞家など、多方面で活動中。 牧場の匂いを嗅ぐと、祖父が豚と鶏を育てていた頃の、幼い日の記憶が蘇ります。 http://www.karali.info/

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