日本の農業をかっこよくしたい! これからの畜産を見据えるカミチクファームの想い | どっこいしょニッポン

日本の農業をかっこよくしたい! これからの畜産を見据えるカミチクファームの想い

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鹿児島に本社のあるカミチクファームは、牛のエサづくりから繁殖・肥育・加工・飲食店経営までの徹底した一貫体制で運営するグループ企業です。九州管内の約60箇所に農場を持ち、約1万8000頭もの牛を飼育。社員はグループ全体で約1200名います。

畜産業界でも珍しい徹底した一貫体制で運営するカミチクファームの常務取締役・日髙明生さんと経営戦略室の田中慎一郎さんに、畜産への想いやこれからの畜産のあり方ついて話を伺ってきました。

 

日本の畜産を強く、優しく、かっこよく

カミチクファームは、現社長の上村昌志さんが1993年に創業しました。(※創業時の社名は有限会社錦江ファーム)

畜産に誇りを持って携わる両親の背中を見て育った上村さんは、畜産に対する「きつい、汚い、危険」といういわゆる3Kのイメージを「かっこよく、若者が憧れるような仕事」に変えたいと思うようになりました。

そのために大切にしてきたのは表面的なかっこよさではなく、「生産者としての誇り」。地道に実直に、牛と正面から向き合い続けてきました。

今年で勤続26年の日髙さんは、会長についてこんな風に話します。

▲常務取締役の日髙明生さん。鹿児島県立農業大学を卒業後、初代新卒としてカミチクに入社。

「入社する時、上村社長から伝えられたのが『牛をやりたいなら、肉を知れ。』という言葉でした。そこで、飼育だけではなく、肉の捌き、枝肉の仕入れなど幅広く業務を経験することになりました。農大では牛の飼育をしていたので、捌くのは正直気が進まなかったです。けれど、この工程を踏まないと牛は肉にならないと伝えられて腹が座りました。これは本当にありがたい経験で、どの牛がどういう肉に仕上がるのか感覚で理解することができたし、何より牛の命に感謝するという気持ちをより深く感じられました。大切に育ててきた牛なので、その良さを最大限に引き出して出荷するのが我々の使命です。」

その考えは、社員1200名を抱える大規模グループになった現在でも変わらず受け継がれています。

▲経営戦略室の田中慎一郎さん。

「カミチクに入社した社員は、1カ月の研修期間で、現場を回りながら牛に携わる全ての工程を体験します。カミチクアカデミーという社員教育用の学習サイトには、実際の業務の流れを撮影した動画コンテンツやカミチクにまつわる専門用語の辞書が掲載されており、誰しもが分かりやすく学習できる仕組みもあります。」と、田中さん。

 

畜産に関わる人も、消費者も。みんなが幸せになれる「好価格」の追求

カミチクでは、関わる全ての人が満足できる価格を「好価格」と表現しています。生産者が安定して畜産を続けられて、事業者や消費者が納得して買える価格。それがこれからの畜産に必要だと考えています。

子牛価格や輸入飼料の高騰、労働者人口の減少、TPPによる安価な輸入肉増大の可能性など、畜産業界を取り巻く状況はどんどん厳しくなっています。子牛の価格はこの15年で2.6倍も値上がりしました。子牛や飼料にお金がかかってしまうと、肥育農家は経営が苦しくなりますし、最終的には消費者が買う牛肉の価格に影響します。これではだれも幸せになりません。」

▲カミチクグループ全社共通の使命感。

だからこそ、相場に左右されずに販売ができるよう追求してきたのがカミチク独自の一貫体制であり、6次化スタイルです。エサづくりから繁殖・肥育・加工・飲食店経営を自社で行い、中間マージンで価格が上がらない安定した基盤をつくり上げてきました。さらに、独自ブランド肉を開発したり、乳製品の製造に着手したりと、とどまることなく付加価値を付ける取り組みに挑戦しています。

その裏に変わらずあり続けたのが「大切に牛を育てて最後までしっかり届けたい」「お客さんにおいしいと喜んでもらいたい」という想い。だからこそ、カミチクではこれからも「好価格」とそのための体制づくりを追求し続けていきます。

▶カミチクファームのその他の記事はこちらから

株式会社 カミチクファーム

http://www.kamichiku.co.jp/

  • 営業時間:
  • TEL:0993-77-0141
  • 定休日:
  • アクセス:〒899-3516 鹿児島県南さつま市金峰町浦之名2682

●全頭数18,000頭

この記事を書いた人横田ちえ

鹿児島在住フリーライター。WEBと紙の両方で企画から撮影、執筆まで行っています。(取材範囲は九州が中心)鹿児島は灰が降るので車のワイパーが傷みやすいのが悩み。温泉が大好きです。 Twitter(@kirishimaonsen)  

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