「サイエンスを通して畜産農家に貢献」新潟・三条市の動物病院TAROファームケアクリニック | どっこいしょニッポン

「サイエンスを通して畜産農家に貢献」新潟・三条市の動物病院TAROファームケアクリニック

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新潟県三条市にあるTAROファームケアクリニックは、牛の繁殖改善を主業務とする動物病院です。新潟県内を中心に、全国あわせて約60軒のお客様を診療しています。

「太郎先生」の愛称をもつ代表の佐藤太郎先生が2010年に開業。「サイエンスを通して畜産農家に貢献する」をビジョンに掲げています。

 

獣医師は科学者。その意図とは

▲佐藤太郎代表。「太郎先生」の愛称で親しまれる

太郎先生が重視するのは「獣医師は科学者である」というスタンス。それには、先生の経歴が大きく影響しています。太郎先生は大学卒業後、新潟県の研究機関である「新潟県農業総合研究所 畜産研究センター」で約10年間、牛の受精卵と繁殖関係の研究に携わってきました

▲通常の往診のほか「OPU-IVF(生体内卵子吸引-体外受精)」など、先端の技術を用いた繁殖改善を行なっている

「牛にホルモン剤を投与して、卵子を過剰に発育させ回収する『過剰排卵』や、発情のコントロールなどによって、牛の繁殖をいかに効率化するか、という『繁殖管理』を中心に繁殖研究を行っていました。緻密に科学的根拠を積み上げ、大元の仕組みを理解していく科学の世界って、なんて面白いんだろうと思ったのが研究者の道に進んだきっかけでした」

 

サイエンスを通じて農家さんに貢献したい

▲お客さんの元に出向き聞き取りや触診によって牛の状態を細かくチェック。栄養面や餌やりの効率化などのアドバイスも

長年にわたる繁殖研究の経験を経て、太郎先生の頭には、ある思いが次第に芽生えたといいます。
それは、「科学を通して、現場の役に立ちたい」という思い。

もともと実家が酪農業を営んでいることもあって、農家の存在は身近だったという太郎先生。自分が研究してきた経験や技術をもっと現場に活かしたい、と自ら開業を決意2010年にTAROファームケアクリニックを開設。牛への往診や手術をはじめ、もともとの専門である繁殖学を活かした獣医療を提供しています。

 

科学者としてのしっかりとしたベースがあることは、日々の獣医師医療に活きていると太郎先生は言います。

「たとえば農家さんが10軒あれば、10軒すべて状況が違います。『これまではこうだったから』という勘や経験に頼るのではなく、しっかりエビデンス(根拠)を提示し、科学的に考えることで、それぞれの農家に適した改善策を提案することを目指しています。

 

トータルで畜産農家に貢献=農家の所得向上につなげる

佐藤太郎代表

「現場の役に立つ」ということ。科学の力で役に立つということのほかに、もうひとつの要素があると太郎先生は話します。

「単純に言うと、農家さんが儲かってくれればいいなって。そのために、繁殖だけでなく、栄養学だったり、飼養管理の改善だったり、トータルで農家さんを支えられる存在でありたいですね」

また、「市場規模が縮小しつつある日本の畜産業界において、農家の方たちが確実に事業を継続していってほしいとの思いがありました。これまでの経験にたより過ぎると、これまで経験した以上の問題を克服するのは難しいですが、科学的に考えることで次のステージが見えてくるのではと思っています。そんな時に自分が手助けになれれば嬉しいです。」ともおっしゃいます。

「僕なりの問題意識ですが、獣医師の仕事というのは、病気の牛を治すことです。これは病気のためにマイナスになった生産性をいかにゼロに近づけるかということ。プラスにはなりません。いくら病気の牛を治しても農家の所得向上にはつながっていないなと思ったんです。でも、本当は科学や新しい技術の力を、所得向上にも役に立てられると思うんですよ」

「若い農家さんがしっかり儲けて、いい車に乗ってくれたりするとうれしいですもん(笑)。彼らの経営がうまくいくことは、畜産の世界全体にとって良いこと。それに、畜産業界がうまくいっていないと、僕ら獣医師の仕事自体が成り立たないですからね」

 

臨床獣医のスキルを学ぶ場として。次世代獣医に伝えたいこと

もともと一人で開業した太郎先生でしたが、現在、TAROファームケアクリニックには複数人の獣医師が在籍しています。事務所の規模も拡大し、今後も人数を増やしていきたいのだといいます。

「獣医師として経験を積むと、やがて枝分かれして専門的な分野に進んでいくと思うんですけど、ベースには必ず診療というスキルがある。獣医師になるからには、牛を診療するスキルをしっかりと持つことが大事です。当院は、その基礎をしっかりと身につけられる場所にしたいと思っています」

もっとも大事なのは、獣医師としての出発点だとも語ってくれました。

「農家さんから『先生のおかげで治りました!』って感謝していただける。獣医師を目指す人間なら誰しも、そう言ってもらいたくて獣医師になると思うんですよね。その一歩を確実に踏み出すためにも、基本的な獣医師医療スキルをしっかり身につけてほしいです」

熱い気持ちを持った、これから獣医の獣医療をになう人たちと是非一緒に仕事をしたい、と締めくくってくれました。

繁殖学の第一人者のひとりであるだけでなく、全国にも幅広い交流関係をもつ太郎先生。獣医師医療を志す人にとって、これ以上ない環境なのではないでしょうか。

▶TAROファームケアクリニックのその他の記事はこちらから

㈱TAROファームケアクリニック

http://www.tfcc2010.co.jp

  • 営業時間:ー
  • TEL:0256-36-2928
  • 定休日:ー
  • アクセス:〒0256-36-2928  新潟県三条市西裏館2-11-32 

この記事を書いた人竹谷純平

1985年、新潟県新潟市生まれ。新潟・東京・横浜を拠点に、フリーライターとして活動中。各種ライティング、企画、撮影などコンテンツ制作全般に対応。個人インタビューから企業PRまで承っています。趣味は野球。   Web:https://junpeitakeya.com   Facebook:https://www.facebook.com/junpei.takeya  

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