第12回農高アカデミー:テーマ「未来の畜産カンパニーのブランディングを考えてみよう」 | どっこいしょニッポン

第12回農高アカデミー:テーマ「未来の畜産カンパニーのブランディングを考えてみよう」

No.367

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畜産を勉強中の全国の高校生がオンラインでつながり、学べる機会を生み出す「つながる農高プロジェクト」の農高アカデミー。第12回目(5月16日開催)は、ブランディングに携わっているクリエイティブディレクター・三村恵三さんをゲストにお迎えし、ブランディングの力について学びました!

▲「ブランディング」という言葉を初めて聞いたというメンバーも、“ブランドを考えることがそんなに消費者を左右するのか!”と驚きの連続!

 

<動画をご覧いただきながら、ぜひ皆さんもご一緒にお考えください>

 

〜以下、内容のダイジェストになります。〜

 

Q1. ところで、ブランドって何ですか?

実は「Brand(ブランド)」の語源は皆さんの身近なところにあるんです。昔人々は自分の家畜を他人の家畜と間違えないようにするため、牛に焼印(Burned)を押していたことが由来になっています。面白いことに、ここから“あの焼印の牛、美味しいよね”となど、他の牛との差別化のマークになっていったんです。これがブランドの始まりと言われています。

 

(※出典:博報堂コンサルティング「<第1回>ブランドはどこに向かうのか ― ブランドとは何か」)

 

今でも、スターバックス、インスタグラム、ツイッター、アップル、ナイキ…マークを見ただけでブランドがわかりますよね? ブランドが認知されていくと、「好き」という気持ちが生まれます。そうすると多少値段が高くても、他商品と価格競争になることなく消費者に選んでもらうことができます。社員採用でやる気のある人材が集まるという利点もあります。つまり、「好き」は最強なんです。

 

Q2. ブランディングに大切なことは?

では、ロゴマークを作りさえすればいいのか? もちろんそれは大きな間違い。ブランドは、つくろうと思ってつくれるものではないんです。いいものをつくりたい、届けたい、その思いの蓄積がブランドにつながります。ブランドは1日にして成らず。これまで長らく他者と競争する時には、商品の安さや商品力で競ってきましたが、今はものさしが変わり、その会社自体が何を考えているかといったアイデンティティが大切になってきています。

時代は商品の存在から企業の存在の時代へ。この存在意義のことを「パーパス」と言います。今多くの企業が、「社会において、企業が何のために存在し、事業を展開するのか」(パーパス)を明確に宣言しています。

 

Q3. スターバックス コーヒーを例に見てみよう

例えばスターバックスは、「人々の心を豊かで活力あるものにするために−ひとりのお客様(one person)、一杯のコーヒー(one cup)、そしてひとつのコミュニティから(one neighborhood)」をパーパスに掲げています。お店で「いらっしゃいませ」と言われたことないですよね? 「こんにちは」と呼びかけるのは、お客様に居心地のいい時間を過ごしてもらいたいという想いがあるから。スターバックスのCMも見たことがないよね? 広告宣伝費にお金を使うなら、店舗に良いソファを置こう、という考えだからです。そして美味しいコーヒーのために、コーヒー生産者を支援するフェアトレードも推進しています。これらはすべてこのパーパスがあるからなんです。

 

…企業の発信によって、消費者も無意識でブランドを選んでいることがあるんですね。

あやか たしかに、私も無意識でアップル製品を使っているし、スポーツ製品であればナイキを選んでいます(笑)

三村 受け取る側はなんとなく感じ取っていても、企業側は伝えたいことが明確にあって発信しているので、これからは考え方がしっかりしているブランドが愛されていくのかなと思います。

 

〜40分間の話し合いタイム〜

ここで2チームに分かれて「畜産をもっとオープンにする!」というテーマで、
牧場のブランディングを考えてみました。

〜各チームの発表〜

Aチーム

私たちはまず地域の人たちに対して畜産をオープンにする会社と認めてもらうために、牛舎をなくして、牧場をパドックのように物理的にもオープンにしようと考えました。そこで動物園のように牛と触れ合える「牛カフェ」を併設すれば、牛も人も癒されると思うし、SNSで牛の可愛い写真なども発信することで、訪れてもらうきっかけづくりができるんじゃないかと思います。

三村 牛カフェいいですね。“推し牛”じゃないですけど、自分の牛を育てていくとか、いろんな人たちが共同でお金を出して牛を育てるとか、何か牛に対して愛着を持っていけるアプローチもできそうだなと思いました。そうするとだんだん100頭の牛にも区別がついて牛やそこで働いている人への理解も深まっていくと思うんです。

Bチーム

私たちは、お肉はみんなスーパーで買って生産者と顔を合わせることがないから、つくった人の思いが見えづらいんじゃないかというところから、「お肉のアミューズメント直売所計画」を考えました。野菜の直売所のお肉版みたいなイメージで、お店の内装にもこだわって、いろんなスペースを設けます。お肉を買い戻してでも自分たちで売ることで、従業員の士気も上がるし、お客さんはそこで遊べたり、スーパーでは見たことのないような部位を好きに選んでその場で焼いて食べられたり、もっと食べることの楽しみにつなげてもらえるかなと思います。

三村 子どもたちが夏休みの自由研究のために訪れたり、牛のいのちについて考えられる場所にもできるかもしれないですね。映えスポットを作ったり、ウェスタンショーをしたり。素晴らしいと思います。

 

三村 どちらもオープンにするという意味では同じだけど、Bチームは施設側を考えたアミューズメントだし、Aチームは気持ちの面で近くなるという要素が強いし、それぞれに良さがありますね。

 

三村さんから学生へメッセージ

両チームの話し合いを見せていただいて、みんなのレベルの高さに驚きました。これはきっと、農高生はもちろん、普通科メンバーも消費者目線で普段からいろいろ考えているからこそなんだろうなと思いました。これからもぜひ、気になったブランドがあれば調べてみてください。そこには必ずビジョンやメッセージがあるので、勉強になると思います。

 

今回の農高アカデミーに参加して
いかがでしたか?

 
ゆかり(高3)
自分の学校で行っていることが、実はブランディングになることがわかって嬉しかったです! 楽しい時間でした!

あやか(高2)
ブランディングは普通科にとってもすごく勉強になりました。自分の知って欲しい、買って欲しいをお客さんにどう伝えるかを考えるのが楽しかったです!

ゆきか(高2)
初めて参加して最初は緊張していたのですが、徐々に慣れてきて、最後は自分の考えていることを話せるようになりました! チームの中でも自分では思いつかなかったような意見も出てきて、話し合う機会も大事だなと思いました。また次回も参加したいです!

りょうが(高2)
ブランディングはビジネスだけでなく自分の人生においても必要なことなのかなと知れました! 後半の話し合いでは、農高生の実際に現場に関わってるからこその視点などに触れることができて、改めて消費者は全然生産現場を知らないなと実感しました。

つよし(高3)
同じ切り口で考えているのに、それぞれのチームで全然発想が違っていて驚きました。普通科の人の発想など、自分では考えもしないような考えを自分の中に取り入れることができた有意義な時間でした。高校生だからこそ出てくる発想、ぜひ実現化していきたいです!

まお(高3)
私がずっと面白いかもと思ってきたのが馬主ならぬ「牛主」で、例えば自分が投資している牛の牛乳が毎月届くとか、子牛の頃から投資してきた肥育牛の肉が2年後、3年後に届くといったシステムがあれば、牛についての理解が深まるのと同時に資金面でも生産者の支えになるのではないかと思っています。もっとみんなと話していたいくらい楽しかったです!

次回農高アカデミーは
7月26日(火)14:00〜15:30開催!

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