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工房レティエのピザやジェラートがおいしい理由。

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この記事の登場人物

久世 あも
エベコロベツファーム久世牧場と工房レティエ
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広大な北海道。その北部(道北)は、冷涼な気候と地平に続く丘陵地が横たわることから、酪農や畜産が盛んです。その一端にある豊富町も豊かな牧草地帯が広がる街。

ここに直営の牧場のミルクをオリジナルチーズやジェラートづくりに活かしている人気のスポットがあります。

名前は工房レティエ。近年は道外から足を運ぶ観光客もいるほどの人気ぶりだとか。店を切り盛りする久世あもさんにお話を伺いました。

“メイドイン家族”が、レティエのルール?!

実は久世さん一家は、兵庫県からの移住家族。

「とはいっても移住した当時は、私はまだ生まれていなかったんですけどね(笑)」と、あもさん。

移住当初こそ極貧生活でしたが、父親の久世薫嗣さんや家族の奮闘のもと、一家は牧場規模や家畜の飼養頭数を順調に増やしていきました。

そして十年目。久世牧場のこだわりの生乳をチーズやジェラートで味わってほしいという願いのもと、地元の仲間の出資を得て工房レティエを構えたのです。

「現在は長男が牧場を経営し、長女はチーズづくり、次女はジェラートづくりを担当しています。(取材時は次女の結婚のため、店舗スタッフが代行中でした)そして三女の私はこの飲食スペースで調理や接客に当っています。レティエは原料から調理まで、“メイドイン久世一家”なんです」

隠れ家カフェから道北の人気スポットに

オープン当初こそ、地元の人やたまたま通りかかったライダーなどが立ち寄る「隠れ家中の隠れ家カフェ」でしたが、旅行者の口コミやSNSへの投稿、雑誌などのメディアの紹介で、次第にその名を知られるように。もちろん評判が広がった最大の理由は、あもさんが腕によりをかけてつくるピザやできたてジェラートのおいしさ!

「原料がとびきり新鮮なミルクですし、二人の姉のチーズやジェラートへのこだわりも半端じゃないですからね。ここまで極めれば、おいしくなって当たり前なのかも(笑)」

ちなみにジェラートは生乳本来の素材の味を活かした完全無添加。

放牧された牛の生乳でつくるチーズは、四季によって味わいが異なるとか。もちろんこちらも添加物は一切使用していません。

ここで「ちょっと召し上がってみません?」というあもさんのお誘い。もちろん、頂きます!

テーブルに並んだのは、ラクレットチーズをたっぷり使った自家製ライ麦パンのトースト、オーガニックのトマトをあしらった手作りピザ、仕上げは自慢のジェラートとサイホンで入れるコーヒー……

どれも体にやさしい自然の味わい。なるほど、これはおいしい!

「豊富のこの大きな自然の中だから、余計においしく感じてもらえるんでしょうね」

おいしさと、あもさんのキュートな笑顔に惹かれて

工房レティエが誕生して16年。この木造りの温かな空間は、道北観光の拠点として、さらに地元の住民の憩いの場としてもすっかり定着しています。

取材に訪ねた時も、大型バスでやって来た地元のお年寄りの方々がジェラートを味わっているまっ最中。接客する家族やあもさんも、その対応におおわらわだったのです。

「毎週足を運んでくれる豊富の若者がいたり、東京や大阪からわざわざ来てくれるご家族がいたり、もう何年も続けてきてくれるライダーさんがいたり…。そんな人たちの「おいしい」って声を聞いたり、さりげない会話を交わしたりするのが楽しいんです」

といって見せてくれたのが、キュートなあもさんスマイル!

常連客も毎年来るライダーも、おいしいチーズやジェラートやピザ、そして何より、あもさんのこの笑顔に会いたくて、工房レティエを訪ねるのでしょう。

→「久世牧場」のその他の記事はこちらから。

エベコロベツファーム久世牧場と工房レティエ

  • 営業時間:10:00~17:00 
  • TEL:0162-82-1300
  • 定休日:火曜日
  • アクセス:北海道天塩郡豊富町福永

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