【Vol.5】今月も8日は母ちゃんと母牛に感謝!栗原新平さん、今月のレシピは?
No.313
たべる
「いでぼく」ではホルスタイン種と、日本では共に希少品種のブラウンスイス種とジャージー種の、3種の牛を飼育しています。そして3種の牛乳を販売しているのは、日本では「いでぼく」だけです。
ホルスタイン種は日本で親しまれている牛乳で、乳脂肪分が3.5%以上含むスッキリとした味わい。ジャージー種は乳脂肪分が多く風味豊かで、ブラウンスイス種はなめらかでスッキリとした飲み口が特徴です。それぞれの牛乳を販売しているので、ミルク好きならぜひ3種の味の違いを試してほしいところ。
さらに「いでぼく」では第4の牛乳としてHJB牛乳を生み出しました。3種の牛の頭文字から取って名付けられたこの牛乳は、井出さんが絶妙なバランスで配合したハイブリッド牛乳です。このHJB牛乳を使ったヨーグルト、アイスキャンディーなどは、プレミアム感もあって人気を博しています。
「いでぼく」の牛乳の品質評価は非常に高く、農林水産大臣賞受賞ほか、さまざまな賞を獲得しています。なかでも関東生乳品質改善共励会 最優秀賞・特別賞は6年連続で受賞、これは偉業といえる成果です。
上質な牛乳を生み出すために、どんな管理をしているのでしょうか。
「祖父の時代から変わらずやっていることですが、良質な牛乳は健康的な牛から採れる──つまり病気を出さないように徹底して衛生管理の手間をかけています。
除糞は1日に何度も行い、菌が繁殖しにくい乾いた牛床を保つことが大切ですね。19時まではスタッフと共に管理しますが、その後は夜中の12時まで私が管理しています。飲んで帰ってきた日も必ず、365日。夜になれば牛もみな静かにしていますから、やたらとシッポを振っていたり、荒れていたりと、牛の変化を発見しやすいんです。観察を続けることで体調変化をつかめ、いち早く対応できるので、この時間を大切にしています」と、井出さん。
「手間をかけた分だけ結果がついてくると感じているので、「牛が最優先」をポリシーに、手間もお金も惜しまず、とにかくおいしい牛乳づくりのためにできることは何でもしている」と、語ります。
「祖父の代からやるべきことを丁寧にやってきて、賞は後からついてきたもの」と、最上のモノづくりを追求する矜持(きょうじ)に満ちた、井出さんの表情が印象的でした。
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