恋する豚研究所の豚の美味しさの秘訣にせまる!在田農場へインタビュー | どっこいしょニッポン

恋する豚研究所の豚の美味しさの秘訣にせまる!在田農場へインタビュー

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千葉県香取市にある「恋する豚研究所」から車で40分ほど離れた場所にある在田農場。

在田農場のある香取郡東庄町は、1年を通して昼夜の寒暖の差があまりなく過ごしやすい土地柄だそうです。人にとっても豚にとっても住みやすい町なんですね!

有限会社アリタホックサイエンス

有限会社アリタホックサイエンスの運営する在田農場では、恋する豚研究所で取り扱われている豚肉を生産しています。「豚肉の美味しさ」はどのようにして生み出されているのでしょうか?また、生産者としての哲学とは?

今回は有限会社アリタホックサイエンスの代表取締役、在田健一氏にインタビューしました。

 

豚肉の味の違いはどのようにして生み出されているのか?

アリタホックサイエンスの代表取締役である在田健一さん

豚を飼育する中で意識されている点などはございますか?

――生まれてきた命を、生まれてきた使命のために使ってもらうということを心がけています。豚はペットとして生まれてくるのではなく、いずれ食卓にのぼる豚肉になるために生まれてきます。だから、しっかり育てて出荷できるよう努力しています。

 

豚肉の味の違いというのは、どのような点から生み出されているのでしょうか?

――購入した飼料を豚に食べさせて育てるのが一般的ですが、うちでは自社の飼料工場で作った飼料を豚に食べさせています。

エコフィードと呼ばれる食品残渣(しょくひんざんさ)を利用して作られる飼料や、自社で作っている発酵飼料などを混ぜ込んで、成分を調整して作っているんです。

発酵飼料が、旨み成分であるアミノ酸を増やしたり、脂肪の質を変えたりしてくれるので、そういったところから豚肉の味が変わってきます。

 

豚肉の味はどのようにチェックしているのでしょうか?

――美味しい豚かどうかを判断するために、毎週自分が育てた豚を食べています。自分の豚の美味しさは食べてみないとわかりません。

もちろん、豚肉を分析にかけて、アミノ酸や脂肪酸のバランスをみるなど、科学的に見ることも欠かせません。しかし、味のチェックを自分の舌でしていないと、味が変わった時に気づけないじゃないですか。

在田農場にいた豚の写真

 

 

生産者としての「やりがい」と「苦悩」とは?

アリタホックサイエンスの在田さん

生産者としてのやりがいはどういったところに感じますか?

――自分が100%豚に生かされていると思っているので、「年間何頭出荷した」などの目標を達成した時には嬉しいですね。それと、仕事が生活の一部であって、若干趣味であったりするんです。

例えば、豚を飼育する中で疾病だとかそういうところが付きまとってくるので、常に豚の状態は見ていなきゃいけないんです。

豚の状態が悪い時って仕事も多いし気分も下がるんですけど、一方で沢山の豚が元気いっぱいに走り回っているところを見ると、かなりテンションがあがりますね。(笑)

 

逆に生産者としての苦悩はどのようなところでしょうか?

――人材の確保は非常に厳しくなってきています。日本人の従業員をメインに雇いたいのですが、今の現状では厳しいため、現在は外国人の農業実習生が中心になり、現場で働いてくれています。外国人の農業実習生は、3年間限定でビザを取得できるんです。ただ3年間で国へ帰ってしまうので少しずつ入れ替わってもらって、絶えず何名かに仕事をしてもらっています。今後は、私の代わりに活躍してくれる後継者も育てて生きたいですね。

 

人材の確保をしていくために、在田氏としてはどのような考えをお持ちですか?

――人材の確保が難しくなってきている中で、一般的な企業と同等、もしくはそれに近い待遇は用意しなければいけないなと感じています。要は「働きやすい環境」を整えてあげるということです。仕事のON/OFFのメリハリをつけられるように休憩所を設けたり、そういったことは進めていきたいと思っています。

私達としても日本人の採用を促進させたいので、課題として感じてはいますね。

 

田舎の暮らしと地域との関わり、在田氏の哲学について

インタビュー中のアリタホックサイエンスの在田さん

都会にはない田舎の暮らしの良さってどのような点にあると思いますか?

――実は私も東京に住んでいたことがあるんです。通勤ひとつとっても、沢山の人が乗っている電車に揺られるっていうのは辛いんですよね(笑)

それに、たくさんの人に干渉されるっていうストレスが田舎暮らしにはないんです。ほどよい距離感を保ちながら、人との繋がりを深められるというのは田舎暮らしの良さだと思います。

 

地域との関わりは仕事を通して深まっている感覚はありますか?

――周りにたくさんの畑があるので、堆肥を使ってもらうなど、農家同士の繋がりは親密になっていると感じます。あとは所属している組合の養豚家が集まって、学校給食に食育の一環として国産豚肉を提供する活動などもしています。

関わり方は直接的であれ間接的であれ、地域との繋がりは切っても切れないと言えますね。

 

最後に、在田農場の哲学をお聞かせください。

――輸入豚肉のみならず、国産豚肉とも明確な差別化ができる「美味しい豚肉」を作ることに尽きます。そして、「飼料で豚を変える」ということは特に意識しています。

うちで出荷している豚は一般的に売られている「LWD※」という品種なんです。一般的な豚なので、うちの「飼料」や「育て方」で安く買い求めることのできる他の豚肉との差別化を図る。お肉になったときに高くなる黒豚だったりヨークシャーという品種ではなくて、一般的にありふれている品種でもここまで味が変わるんだっていうのを示していきたいですね。

※LWD:豚の品種の内、ランドレース(L)、大ヨークシャー(W)、デュロック(D)の三品種を組み合わせた豚をさす。それぞれの品種には良い特徴があり、組み合わせることでそれらの良い特徴を長所として併せ持つ豚が生まれるため良い豚肉を生産することができる。

 

健やかな豚たちと、いのちや自然と向き合う農家の、ある日々をご覧ください。(2016年6月公開)

Production:BLUE DOCUMENTARY
Directed by Yu Yamanaka
http://www.bluedocumentary.com

※メインビジュアル画像は、上の動画より画像を引用しています。

→「在田農場」、「恋する豚研究所」のその他の記事はこちらから

有限会社アリタホックサイエンス(在田農場)

https://www.koisurubuta.com/grow.html

  • 営業時間:要問合せ
  • TEL:0478-87-0261
  • 定休日:要問合せ
  • アクセス:千葉県香取郡東庄町小南2506

※在田農場の育てている豚は、恋する豚研究所で取り扱っています。

この記事を書いた人米倉道昭

米倉 道昭 よねくら みちあき ライター兼エディター。東京を拠点に、全国様々な場所へ取材を行う。人物インタビューから旅ルポまで、様々なジャンルの執筆をこなす。コーヒーが大好きで1日に5杯以上飲む日も少なくない。知人からはMr.カフェインと呼ばれることも。

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