牧場体験アクティビティを主催!開かれた牧場と循環型酪農を実践する高秀牧場 | どっこいしょニッポン

牧場体験アクティビティを主催!開かれた牧場と循環型酪農を実践する高秀牧場

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2017年2月18日に行われた子ども向けの牧場体験アクティビティ「どきどきモーモースクール」の開催地となった高秀牧場。

この牧場は、地域に先駆けて「循環型酪農」を提唱し、畜産と農業を地域活性化につなげてきた実績をもっています。酪農業の最先端をリードする高秀牧場を経営する高橋憲二さんと、娘の温香さんにお話をうかがいました。

 

創業は1983年。ゼロからのスタートで最先端の酪農業に挑む高秀牧場

高秀牧場代表の高橋憲二さんが、千葉県いすみ市で酪農業を始めたのは1983年。父の代から千葉県八千代市で牧場を経営していましたが、高橋さんは次男であったため、独立して牧場を拓くことになったそうです。
当時、畜産団地として国の誘致事業が展開されていたことから、この地に根をおろすことにし、ゼロからの酪農業に挑みました。

高秀牧場代表の高橋憲二さん

「現状維持は衰退だと思っているので、常に進化していきたいという気持ちを持っています」という憲二さん。循環型酪農、牧場教育体験の提供、乳製品ブランドの開発など、時代の先を読んで酪農業の発展に尽くしています。

 

先駆けて自然にやさしい循環型酪農を確立。地域の農産物のブランド化にも貢献高秀牧場の牛舎

高秀牧場がいちはやく提唱してきたのが、循環型酪農です。

植物が芽吹いて生育・開花後に枯れて土に還り、また芽吹くサイクルと同様に、酪農もワンウェイではない、広く循環できるシステムを目指したといいます。
というのも、かつて畜産業では糞尿処理に行き詰まる現状がありました。溜まる一方で処理に困り、廃業を考える同業者もいたそうです。高橋さんの牧場では畑が敷地内にあったので、まず自身の土地で循環ができないか、試行錯誤しました。糞尿を液肥や牛糞堆肥に加工し、作物の有機栽培に生かすのです。
化成肥料の散布は、土壌に硝酸態窒素が蓄積して汚染が広がる環境問題が指摘されていますが、液肥や牛糞堆肥を散布すれば、微生物等のバランスがとれた豊かな土壌になります。ひいては有機栽培によって作物の味もよくなり、循環型の成果を上げました。

そこで次に、地域に働きかけて、畜産団地の糞尿を地域の田畑の豊かな土壌づくりに役立てる活動を行いました。豊かな土壌で育った作物は、収量が増えるとともに、味の良さでも知られることに。高秀牧場の活動は、米や野菜のブランド力を高めて地域の活性化につなげるという、大きな循環を生み出したのです。

 

付加価値をつけ、乳製品をブランド化。カフェも設け、消費者とつながる場所に高秀牧場のミルク工房の看板

高秀牧場では、20142年にチーズ工房を立ち上げました。
牛乳だけでなく、付加価値をつけた乳製品のブランド化を目指したのです。チーズ職人を招聘して商品開発し、現在6種類を販売しています。人気が高まったのはいいものの、熟成期間が必要なチーズは製造が追いつかない状況に。遠くからお客様が買い物にきても何も提供できるものがない悩みを解決するために、今度はミルク工房とカフェを2016年に作りました。

ミルク工房に併設されてるカフェ

販売するジェラートの種類は常時10種以上、ほかにミルクやカフェオレなどの飲み物、ピザやシチューなどの軽食、パティシエがつくるスイーツがあります。

工房とカフェを切り盛りする高橋温香さんは、「遊びにきていただいたお客様に休憩コーナーを提供できて嬉しいです。日に30〜50人は来ていただいています」と話してくれました。

高秀牧場のカフェオレ

ところで、カフェ内には牛の一生やその体つきなど、詳しい解説が壁に貼られているのが特徴的です。

高秀牧場の高橋温香さん

「高秀牧場では月に数1回牧場体験を行っているので、牛に興味を持ってもらうために、店内の内装を工夫しました。酪農の魅力を伝えるのは、牧場で生まれた私の使命だと思っています」

と語る温香さんの顔は、とても輝いていました。